ピッギーズ
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ピッギーズ(Piggies)は、1968年に発表されたビートルズのアルバム『ザ・ビートルズ』、通称ホワイト・アルバムに収録されたジョージ・ハリスン作の曲。
内容は人間を豚に見立てて人間社会を皮肉るという皮肉屋ジョージの面目躍如といった曲である。詞の一部(What they need's a damn good whacking)は姉のルイーズに書いてもらったもの。また後半部分の「着飾った豚どもが自分たちのベーコンを喰っている」という歌詞はジョン・レノンのアイディアだといわれている。
この曲はジョージにしては珍しいバロック音楽調の曲である。冒頭に奏でられる楽器はクリス・トーマスが演奏したハープシコードで、エンドの「One More Time(それ、もう一度)」の後にはヴィヴァルディの如く室内楽団によるストリングスがフィーチャーされている。そのためか皮肉の曲でありながらあまりとげとげしく感じられないのだ。この、「それ、もう一度」というのは、実際にはもう一行の歌詞をジョージが書いていたのにこれが採用されなかったことに対するジョージの精一杯の抵抗であったとされる。
ちなみに最後にストリングスが入る直前には豚の鳴き声がSE(サウンドエフェクト)として入れられているが、一般のイメージとは違うようである(犬に近い感じ)。これはジョン・レノンの提案によるもの。