フォーメーションラップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フォーメーションラップは、自動車レースにおいてスタートする前に行われる隊列走行のこと。パレードラップ、ローリングラップとも呼ばれる。
[編集] 概要
レーススタート直前に路面状況をドライバーが確認する等が本来の目的。通常は1周のみだが、ローリングスタート(グリッドに静止せずにスタートライン上でシグナルの合図によりスタートする)において隊列が整っていないと競技長が判断した場合は複数周回に及ぶ場合もある。前の車がトラブルでストップなどしない限り、追い越しは出来ない。
フォーメーションラップでは、ローリングスタートを採用しているレースと、スタンディングスタート(グリッドに静止した状態でスタートする)でも雨などで危険な場合には、先頭車両の前にペースカーが入ることがある。また、スタート前で冷えたタイヤを温めるために各車が蛇行走行をする場合が通例である。
なお、フォーメーションラップではタイム・順位こそ記録されないが、あくまでもレースの一部とみなされており、トラブルにより走行できずに正規のスターティンググリッドにつけなかった場合はリタイア(レース出走に数えないとする解釈もある)したことになる。実際に、例えば1991年のF1サンマリノGPで雨に足を取られてスピン→コースアウトしたアラン・プロスト、1996年のF1フランスGPでエンジンブローを起こしたミハエル・シューマッハなどはその時点でレースを諦めることになっている。