フローティングカーデータ
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フローティングカーデータあるいはプローブカーデータとは、実際に走行している自動車をセンサーとして得られたデータを、交通管理や自動車の走行支援用のコンテンツとして利用しようというもの。走行速度、位置などの他にワイパーの作動状況から天候データを取得するようなデータも考えられている。
現在、日本で実用化されているものはホンダインターナビフローティングカーシステムのみであるが、2006年3月現在で収集されたデータ距離は1億kmを超えており、ホンダ社製のインターナビ対応ナビゲーションシステムの画面表示とルート誘導に使用実績がある。 このほか、総務省戦略的情報通信研究開発推進制度により、名古屋地区で、約1,500台のタクシーに位置や速度、ワイパーの操作などを知らせるセンサーを設置し、業務用移動無線を活用して情報を収集した試験実績がある。 また、運行管理を目的とした車両からの情報収集はいすゞ自動車の「みまもりくんオンラインサービス」などで実用化されている。
海外では、DCS(DaimlerChrysler Services)とSiemensによる合弁事業会社であるVMZ社がプローブ情報とセンサーからの情報などをあわせ、インターネットなどによりベルリン市の道路交通情報を提供している例など、多数の取り組みが報告されている。