ブライアン・フリーマントル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
![]() |
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
ブライアン・フリーマントル(Brian Freemantle, 1936年 - )は、イギリスの作家。
目次 |
[編集] 略歴
サウサンプトンに生まれる。中学卒業後、地元新聞社のメッセンジャーボーイから週刊紙の新聞記者となる。中央紙のデイリー・エクスプレス紙、デイリー・スケッチ紙を経て、デイリー・メイル紙に勤務。外報部長を務める1973年に処女作『 GOODBYE TO AN OLDFRIEND 』でデビュー。1975年に退職し、ジャーナリストとして活動。特派員として30カ国以上に滞在。23歳に脳内出血で倒れ、1988年にも再発するが、手術で一命を取り留めた。
ソビエト連邦には、政府当局から入国許可が下りず、ロシアとなり体制が変わるまで入国できなかった。
エスピオナージやサスペンスなどの著作が多いが、取材によるノンフィクションなども多数執筆している。作品によっては、Jonathan Evans、Jack Winchester、Harry Asher、John Maxwellなどの名義で発表しているが、日本ではいずれもフリーマントルで紹介されている。
グレアム・グリーンから強い影響を受け、グリーンの小説哲学「性格描写こそが構想である」が座右の銘であるという(南川三治郎『推理作家の発想工房』)。その言葉通り、個性的な主人公のシリーズで人気を博している。主なものに、冴えない風貌でいながら頭脳明晰なスパイであるチャーリー・マフィンシリーズや、欧州版FBIであるユーロポールの心理分析官クローディーン・カーターシリーズ、米露の捜査官がタッグを組むカウリーとダニーロフシリーズなどがある。
[編集] 著作
( )内は邦題。
[編集] 小説
- 1973年-『Goodbye to an Oldfriend』(別れを告げに来た男)
- 1974年-『Face Me When You Walk Away』(収容所から出された男)
- 1975年-『The Man Who Wanted Tomorrow』(明日を望んだ男)
- 1976年-『The November Man』(11月の男)
- 1977年-『Charlie Muffin』(消されかけた男)
- 1978年-『Clap Hands,Here Comes Charlie / (アメリカ版)Here Comes Charlie M』(再び消されかけた男)
- 1979年-『The Inscrutable Charlie Muffin』(呼びだされた男)
- 1980年-『Charlie Muffin's Uncle Sam / (アメリカ版)Charie Muffin U.S.A』(罠にかけられた男)
- 1981年-『Madrigal for Charlie Muffin』(追いつめられた男)
- 1984年-『Rules of Engagement /(アメリカ版)Vietnam Legacy』(空白の記録-孤児救出作戦の真相を知った男-)
- 1984年-『Kremlin Kiss /(アメリカ版)The Lost American 』(クレムリン・キス)
- 1985年-『Charlie Muffin and Russian Rose /(アメリカ版)The Blind Run』(亡命者はモスクワをめざす)
- 1986年-『The Fifth Day of Every Month』(第五の日に帰って行った男)短編集
- 1987年-『Charlie Muffin San /(アメリカ版)See Charlie Run』(暗殺者を愛した女)
- 1988年-『The Run Around』(狙撃)
- 1988年-『The Bearpit』(終りなき復讐)
- 1989年-『Comrade Charlie』
- 1989年-『Betrayals』(裏切り)
- 1989年-『The Factory / (改題)The Factory and Other Stories』(十二の秘密指令)日本が初出の短編集
- 1990年-『O'Farrell's Law』(暗殺者オファレルの原則)
- 1991年-『Little Grey Mice』(嘘に抱かれた女)
- 1992年-『The Button Man /(アメリカ版)In the Name of a Killer』(猟鬼)
- 1993年-『Charlie's Apprentice』(報復)
- 1993年-『The Ghost Stories』(フリーマントルの恐怖劇場)
- 1994年-『No Time for Heroes』(英雄)
- 1996年-『Charlie's Chance』(流出)
- 1996年-『The Mind Reader』(屍泥棒)日本が初出の短編集
- 2000年-『Dead Men Living』(待たれていた男)
- 2002年-『The Watchmen』(爆魔)
- 2002年-『King of Many Castles』(城壁に手をかけた男)
- 2002年-『Ice Age』(シャングリラ病原体)
- 2004年-『The Holmes Inheritance』(シャーロック・ホームズの息子)
- 2005年-『The Holmes Factor』
[編集] Jonathan Evans 名義
- 1980年-『Misfire』(最後に笑った男)
- 1981年-『The Midas Men /(アメリカ版)The Sagomi Gambit / Gold(1998年改題)』(黄金<きん>をつくる男)
- 1982年-『Chairman of the Board /(アメリカ版)Takeover / At Any Price(1999年改題)』(名門ホテル乗っ取り工作)
- 1984年-『Monopoly / (アメリカ版)Kremlin Correction / The Kremlin Conspiracy(1999年改題)』
- 1985年-『The Laundryman /(アメリカ版)Dirty White』(おとり捜査)
[編集] Jack Winchester 名義
- 1980年-『The Solitary Man / The Iron Cage(1999年改題)』(スパイよ さらば)
- 1982年-『Deaken's War』(ディーケンの戦い)
- 1985年-『The Choice of Eddie Franks』(エディ・フランクスの選択)
[編集] Harry Asher 名義
- 1997年-『The Profiler』(屍体配達人)
- 1998年-『The Predators』(虐待者)
[編集] ノンフィクション
- 1982年-『KGB』(KGB)
- 1983年-『CIA』(CIA)
- 1985年-『The Fix』(FIX-世界の麻薬コネクション-)
- 1986年-『The Steal:Counterfeiting and Industrial Espionage』(産業スパイ-企業機密とブランド盗用-)
- 1991年-『Where Food Is God』(食に神が宿る街)
- 1995年-『The Octopus:Europe in the Grip of Organized Crime』(ユーロマフィア)
[編集] John Maxwell 名義
- 1977年-『H.M.S Bounty / Hell's Fire(2001年改題)』(バウンティ号の叛乱)
- 1979年-『The Mary Celeste』