ブーケ・トス
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ブーケ・トス(bouquet toss)は、結婚式における欧米の慣習。
結婚式で花嫁が使用した物を式の参列者のうち、未婚の者に投げるという慣習で、幸せのおすそ分けをするという意味がある。 投げられた物を受け取った者は次に結婚できると言われている。 この慣習のうち女性向けのものを「ブーケ・トス」、男性向けのものを「ガーター・トス」(garter toss)と言う。 フランス発祥の慣習と言われている。
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[編集] ブーケ・トス
ブーケ・トスとは花嫁が結婚式で使用したブーケ(花束)を未婚の女性に投げることである。 正式には後ろ向きになり、誰に渡るか見えないようにして行うが、友情の証として親しい女友達に直接手渡すことも多い。
[編集] ガーター・トス
ガーター・トスとは花嫁が結婚式で左足に着けていたガーター(靴下止め)を花婿が未婚の男性に投げることである。 ブーケ・トスと同じく後ろ向きになり背後を見ないようにして肩越しに投げる。 この際、ガーターを外すのに花婿は花嫁のドレスのスカート部分にもぐり、手を使わず口を使って外すものとされている。
ガーターは腰で止めるタイプのガーター・ベルトではなく、太ももにはめる形の、2つで1組として使用する輪状の物を使用する。 残った右足のガーターはとっておき、赤ん坊が生まれた際に、赤ん坊のヘアバンドとして使用すると幸福になれると言われている。
ブーケ・トスは結婚式場で行われることがほとんどだがガーター・トスは前述したとおり「男性が女性のスカートの中にもぐりこむ」といういささか滑稽かつエロティックな雰囲気のものなので気の置けない友人だけが集まる2次会などで余興として行われることが多い。 お約束としてその場にブーケ・トスで花束を受け取った女性の恋人、婚約者などがいる場合はその人物にガーターが渡るよう配慮する。 ガーターを受け取った男性はひざまずいて、それを自分の恋人または婚約者の左足に嵌めるものとされている。
近年ではストッキングの開発、技術向上によりガーターの必要性が全くなくなったため、花嫁が身につけるガーターはこの儀式およびサムシング・フォーのサムシング・ブルーを象徴するための物専用となっていることが多い。 そのため、本来2つ1組で使用するものであるが1つのみであったり、レースやリボンをふんだんに使用した装飾性の高いデザインの物であったりする。 また、外しやすさを考慮して足首につけるアンクレット・ガーターと言うタイプもある。
[編集] ブートニア・トス
ブートニア・トスとは花婿が結婚式で使用したブートニア(新郎の胸元に飾る花)を未婚の男性に投げることである。