ベーシック・ロールプレイング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ベーシック・ロールプレイング(Basic Role-Playing)は、アメリカ合衆国のゲーム会社ケイオシアム社が開発したテーブルトークRPG(TRPG)の基幹システムである。略称はBRP。ルーンクエストやクトゥルフの呼び声など、同社が販売しているゲームの多くにベーシック・ロールプレイングが実装されている。
ベーシック・ロールプレイングはキャラクタークラスというものを使わずに技能(スキル)をポイント配分することで自由なキャラクター作りを行うことを可能にした最初のルールシステムである。ベーシック・ロールプレイングの考案したスキル制の考え方はガープスをはじめとした多くのゲームに多大な影響を与えることになった。
行為判定はパーセンテージロール形式であり、プレイヤーキャラクターの持つ各技能は成功率がパーセンテージの形式でキャラクターシートに表記されることになる(例:《登攀》52%)。
技能以外にも能力値が存在し、行為判定に必要な技能をもってない場合は能力値を基準に行為判定を行う(基本的に技能を使用した判定より失敗しやすい)。能力値には以下の7つが存在する。
- STR - Strength。筋力を表す。
- CON - Constitution。肉体の頑健さを表す。
- SIZ - Size。身体の大きさを表す
- INT - Intelligence。知性を表す。
- POW - Power。精神力や魔力を表す。
- DEX - Dexterity。敏捷性や器用さを表す
- CHA - Charisma。人間的な魅力を表す。外見の美しさも含む。
ゲームによってはこれらに加えて専用の能力値が加わることもある。例えば、『クトゥルフの呼び声』ならば、EDU(Education。教養度)、SAN(Sanity。正気度)などが加わる。
能力値の数値は標準的な人間ならば3~18の範囲になり、この数値バランスはどのベーシック・ロールプレイングのゲームでも同じなため、ベーシック・ロールプレイングのゲーム同士なら、モンスターやキャラクターのデータを流用することも可能である(ただし若干の改造は必要)。
[編集] ベーシック・ロールプレイングが使われているゲーム
- 暗闘の騎士 ゲノム・シード
- Role&Roll誌の増刊号である『Role&Roll SP』(2004年、新紀元社、ISBN 9784775303221)に掲載された現代超人アクションもののTRPG。デザインは高平鳴海。このゲームを原作にした小説『ゲノム・シード』をデザイナー自身が執筆している(2006年、HJ文庫、ISBN 9784894254572)
- クトゥルフの呼び声
- ストームブリンガー
- ペンドラゴン
- 未訳ゲームだが、ソフトバンクよりリプレイが発売された。ISBN 9784890525744。
- ルーンクエスト