ボロ市
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ボロ市(ぼろいち)は、東京都世田谷区で昔から伝わっている伝統行事の一つ。毎年1月と12月の15,16日の午前9時から午後9時まで、世田谷区世田谷一丁目の代官屋敷のあるボロ市通りとその周辺で開催される。 1578年(天正6年)北条氏政の「楽市掟書」により世田谷城下で始まった楽市を嚆矢とする。東京と小田原の間にある世田谷宿において伝馬の確保のため、宿場を繁栄させようという目的があったといわれる。当時は、毎月1日、6日、11日、16日、21日、26日に開かれた。その後、北条氏が豊臣秀吉により1590年の小田原征伐で滅ぼされ、北条氏の配下であった吉良氏の世田谷城も廃止されたことから、楽市は急速に衰えた。しかし、その後も近郊農村の需要を満たすため、農具市として年末に開かれる歳市に形を変えて存続した。明治の新暦採用後は、1月にも開かれることとなった。古着の売買が盛んに行われたことから、「ボロ市」の名が付いた。最盛期には2000店の露店が並んだ。都市化の進行に伴い、現在では、古着のほか、植木、食料品、神棚、玩具、古本等が売られている。開催期間中には700近くの露店が軒を連ね、20万人以上の人で賑わう。世田谷区により1994年9月に無形民俗文化財として指定されている。主催はせたがやボロ市保存会。
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