ポントス王国
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ポントス王国(ポントスおうこく、紀元前281年 - 64年)は、アナトリア地方の黒海南岸、特に南岸のうち東部を支配していた古代王国である。
紀元前281年にミトリダテス1世により建国。住民はイラン系。 肥沃な土地に面し穀物などが豊富に取れ、鉱物資源も豊かであり結果的に、ポントス王国は強大な国家へと変化していく。
ファルナケス1世の頃近隣諸国に進出し、シノベを占領し以後この都市が王国の首都になる。 しかし、急激な巨大化を恐れたローマが圧力をかけてきたため大部分の占領都市を返還。
ミトリダテス6世が王位につくと積極的な対外政策を推し進め、再び近隣都市を占領、対岸のボスポロス王国を服属させて黒海に覇を唱えた。これによりローマと敵対することになり、ローマとの間に20年、3度にわたるミトリダテス戦争を戦う。ローマも苦戦したが紀元前63年にポンペイウス率いるローマ軍がポントス軍を破った。
その後ポントス王国は分裂し、最終的にローマの支配下へと入る。
[編集] 歴代君主
- ミトリダテス1世 (紀元前281年 - 紀元前266年)
- アリオバルザネス (紀元前266年 - 紀元前256年)
- ミトリダテス2世 (紀元前256年 - 紀元前220年)
- ミトリダテス3世 (紀元前220年 - 紀元前185年)
- ファルナケス1世 (紀元前185年 - 紀元前159年)
- ミトリダテス4世 (紀元前159年 - 紀元前150年)
- ミトリダテス5世 (紀元前150年 - 紀元前120年)
- ミトリダテス6世 (紀元前120年 - 紀元前63年)
- ダレイオス (紀元前39年 - 紀元前37年)
- ポレモ1世 (紀元前37年 - 紀元前8年)
- ポレモ2世 (38年 - 64年)