マウスユニット
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マウスユニット(MU)は貝およびフグにおける毒量の単位。体重20グラムのマウスに毒性物質を腹腔投与した際、麻痺性貝毒では15分、下痢性貝毒では24時間、フグ毒では30分で死亡させる毒の量が1MUと定義されている。 なお、個人差や毒の種類などで違いはあるが、体重60kgのヒトの経口致死量はおよそ3000~20000MUと考えられている。
[編集] 食品衛生法上の規制
牡蠣やホタテ、アサリなどの本来は毒を持たない貝類も、有毒プランクトン(Alexandrium属など)の影響により毒化することがある。日本では昭和50年代前半に貝毒による食中毒が多発したことから、これを防止するための水産省通達「麻痺性貝毒に対する措置について」(昭和53年)で市場流通品の貝に含まれる毒量の基準が設けられた。 2006年現在の食品衛生法では、可食部1グラム中に含まれる麻痺性貝毒は4MU以下、下痢性貝毒は0.05MU以下と規定されており、この値を上回った場合は、出荷の自主規制などの措置を行う。 この規制により、近年は市場流通品の貝による貝毒の食中毒は発生していない。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 農林水産庁 貝毒の規制値について http://www.maff.go.jp/fisheat/fish-3rd6.htm