マッチパズル
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通常、マッチパズルの問題は、最初の形を表わす図と、どんな制約条件の下、最終的にどんな形になればいいかを表わす文章で構成される。もちろん、制約条件を満たして最終的な形にすることを目的とする。
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[編集] 基本的なルール
条件には、触れることのできるマッチの本数と、それをどう動かすか(「移動する」、「取り除く」、「加える」の3種類)しか書いていないのが普通である。しかし、特に指示が無い限り、原則として、以下のような暗黙の制約条件がある。
- マッチ以外の物を使用してはならない。
- 制約条件に示された以外のマッチの動かし方をしてはならない。
- 触れるマッチの数が過剰なのはもちろんのこと、不足があるのも認められない。
- マッチは1本の直線の代用品として考え、「マッチであること」を利用した解答は認められない。具体的には、マッチの軸を折る、縦に分割する、火を付けるなどの行為、その他火薬部分が丸みを帯びていることや軸が直方体であることを利用した解答をしてはならない。
- マッチの軸の長さはすべて同じとする。(問題に示された場合を除き)あらかじめマッチの軸の長さを調節しておいて、それを利用した解答は認められない。
- 最終的な形で使うよう指示されたマッチをすべて使う物とし、わずかな過不足も許されない。「わずかな過不足も」と書いたのは、1本余る、もしくは足りないのは当然として、図形とは関係の無いわずかなはみ出しや不足も認められていないからである。
- マッチを2本重ねることはできない(交差させることができないという意味ではない)。
ただし「暗黙の制約条件」は絶対的なものでなく、出題者によっては、「マッチであること」を利用した(多分にとんちの利いた)解答や三次元的な解答を求めるなど、「マッチパズルならでは」の状況もしばしば見られる。
[編集] 一般的な問題形式
出題される問題にはいくつかのパターンがある。
[編集] 図形に関する問題
マッチ棒で作られた図形を変形するタイプの問題。
問題としては
- 指定された図形を規定個数作る。
- 提示された図形を分割する。
- 図形を変形して指定された面積にする。
などがある。1.で指定される図形には正方形や正三角形といった単純な形が使われることが多い。3.のように面積が絡む問題では、三辺が 3:4:5 になる直角三角形もよく用いられる。
[編集] 数字に関する問題
正しくない式が与えられ、規定された操作により式を正しくする問題。数字はローマ数字かアラビア数字が一般的である。前者は少ない本数でいろいろな数字を表すことができ、後者は普段使用しているので分かりやすいという利点がある。
[編集] その他
図形や数字の問題ほど多くはないが
- 並べ替えて言葉(英単語が多い)を作る。
- 動物や建物などを変形する。
といった問題も出題される。