ミカドヤモリ属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
?ミカドヤモリ属 | ||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() ツギオミカドヤモリ Rhacodactylus leachianus |
||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
種 | ||||||||||||||||||||||||||||||
|
ミカドヤモリ属(帝守宮属、Rhacodactylus)は、爬虫綱有鱗目トカゲ亜目ヤモリ科に属する生物分類項の1つ。
目次 |
[編集] 分布
[編集] 形態
最大種はツギオミカドヤモリで最大全長42cm。ツギオミカドヤモリは本属だけではなくヤモリ科最大最重量種。最小種のツノミカドヤモリでも全長20cmとヤモリでは大型。 体色は樹皮のような色彩の種が多く苔状の模様が入る事もある。
形態が和名に反映されているのはツノミカドヤモリ、オウカンミカドヤモリ、ツギオミカドヤモリでそれぞれ後頭部に角状の突起がある、眼の上部から背面にかけて棘状の鱗が並ぶ、尾が細く再生尾のように見えること(継ぎ尾)が名前の由来になっている。
四肢だけではなく、尾にも趾下薄板と同様の機能を持ち枝に尾を巻きつけることができる種もいる。
[編集] 生態
樹上性で森林に生息する。ツノミカドヤモリのように民家近くで見かけることもできる種もいれば、1994年まで100年以上も発見例がなく野生での生態に不明な点が多いオウカンミカドヤモリのような種もいる。
食性は肉食性の強い雑食性で昆虫類、節足動物、小型爬虫類、小型の鳥類、果実、花の蜜等を食べる。植物質を摂取するのは獲物の少ない環境に対する適応と考えられている。
繁殖形態は卵生で、1回に2個の卵を数回に分けて産むが。コモチミカドヤモリのみ卵胎生。
[編集] 分類
- Rhacodactylus auriculatus ツノミカドヤモリ Gargoyle gecko
- Rhacodactylus chahoua マモノミカドヤモリ Bavay's giant gecko
- Rhacodactylus ciliatus オウカンミカドヤモリ Crested gecko
- Rhacodactylus leachianus ツギオミカドヤモリ New Caledonian giant gecko
- Rhacodactylus sarasinorum サラシノミカドヤモリ Roux's giant gecko
- Rhacodactylus trachyrhynchus コモチミカドヤモリ Tough-snouted giant gecko
[編集] 人間との関係
ニューカレドニアでは本属の構成種は悪魔の使いと見なされて忌み嫌われている。マモノミカドヤモリの種小名であるchahouaは現地の言葉で「魔物」の意でこのことを端に表している。しかしツノミカドヤモリは民家近くで見かけられることもあり飼育されることもある。
ペット用として飼育されることもあり、日本にも輸入されている。ニューカレドニアに生息する野生動物の輸出は禁止されているため研究用に輸出された個体から繁殖した個体のみが流通する。 最も流通量が多いのはオウカンミカドヤモリで、次にツノミカドヤモリが流通する。他種の流通は少ないか稀。
1994年まで100年以上発見例のなかったオウカンミカドヤモリだが、飼育下での繁殖が容易だったため日本では専門店で見かけることも多い。日光浴を行うため紫外線が必要になるが、丈夫で物怖じせず動きも緩怠なため樹上棲ヤモリの飼育入門種として紹介されることもある。
[編集] 関連項目
カテゴリ: トカゲ | 動物関連のスタブ項目