モエギハコガメ

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?モエギハコガメ

モエギハコガメ Cuora galbinifrons

界	:	動物界 Animalia
門	:	脊索動物門 Chordata
亜門	:	脊椎動物亜門 Vertebrata
綱	:	爬虫綱 Reptilia
目	:	カメ目 Testudines
亜目	:	潜頚亜目 Cryptodira
上科	:	リクガメ上科 Testudinoidea
科	:	イシガメ科 Geoemydidae
属	:	アジアハコガメ属 Cuora
種	:	モエギハコガメ C. galbinifrons

学名

Cuora galbinifrons
Bourret, 1939

和名

モエギハコガメ

英名

Indochinese box turtle

モエギハコガメ（萌黄箱亀、Cuora galbinifrons）は、爬虫綱カメ目潜頚亜目イシガメ科アジアハコガメ属に分類されるカメ。

[編集] 分布

C. g. galbinifrons　クロハラモエギハコガメ

中国南部、ベトナム北部

C. g. bourreti　ラオスモエギハコガメ

カンボジア北西部、ベトナム、ラオス南部

C. g. picturata　カンボジアモエギハコガメ

カンボジア、ベトナム南部

[編集] 形態

最大甲長20cm。背甲は黄色やオレンジ、褐色で、個体によっては黒や濃褐色の放射状の模様が入る。

以前は下記の3亜種の他に、海南島に生息するハイナンモエギハコガメとノコヘリモエギハコガメ（独立種とする説もあった）の2亜種がいた。しかしハイナンモエギハコガメは基亜種のシノニムという説が有力。ノコヘリモエギハコガメは本種とヒラセガメの種間雑種と判明し、そのため現在はノコヘリモエギハコガメの学名は抹消されている。

C. g. galbinifrons　クロハラモエギハコガメ

甲高は亜種の中では最も低い。腹甲が黒一色の個体が多い。

C. g. bourreti　ラオスモエギハコガメ

甲高は他亜種の中間程。腹甲は黄色で甲板毎に黒い斑紋が入る。頭部には模様が入らないか、大型の斑紋が入る。

C. g. picturata　カンボジアモエギハコガメ

甲高は亜種の中でも最も高くなり、背甲がドーム上に盛り上がる。腹甲は黄色で甲板毎に黒い斑紋が入る。頭部には細かい虫食い模様が入る。

[編集] 亜種

Cuora galbinifrons galbinifrons　Bourret, 1939　クロハラモエギハコガメ
Cuora galbinifrons bourreti　Obst & Reimann, 1994　ラオスモエギハコガメ（基亜種に含める説もある。）
Cuora galbinifrons picturata　Lehr, Fritz & Obst, 1998　カンボジアモエギハコガメ

[編集] 生態

森林や草原に生息する。陸棲傾向が強いことからオカハコガメ属Cistoclemmysとしてアジアハコガメ属から分割する説もあるが、近年ではこの分割は無効とする説が有力。

食性は雑食性で昆虫類、節足動物、ミミズ、陸棲の貝類、動物の死骸、果物等を食べる。繁殖形態は卵生。

[編集] Status

CRITICALLY ENDANGERED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001))

ワシントン条約付属書II類

[編集] 人間との関係

中国では食料や薬用とされる。ペットとして流通、飼育されることもある。前述の理由による乱獲や環境破壊により、個体数が激減しているため生息地では保護されている。

ペットとして主に基亜種が流通していた。以前は野生個体の成体の流通が主で、輸送状態が悪く元々神経質なために環境に馴染めず非常に飼育難易度の高いカメとされていた。近年は僅かながらも幼体も流通し、輸送状態の改善したため飼育そのものは難しいが以前に比べると飼育はしやすくなった。2000年にアジアハコガメ属全種がワシントン条約附属書II類に記載されたため流通量は激減した。

2004年に札幌市円山動物園が、日本国内の動物園・水族館で初めて本種の飼育下繁殖に成功した。