ヤング・スーパーマン
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ヤング・スーパーマン(原題:SMALLVILLE)は、2001年10月よりアメリカのWBネットワークで放送中のテレビドラマ。本国では2006年10月より第6シーズンが放送中。
日本では2003年~2004年に、NHK教育テレビにて第1シーズンが30分枠(1話分を前後編に分けた)で全国放映後、地方局の深夜枠やCS放送で第2シーズンまで放映されている。2007年4月現在、BSフジで放送中。AXNでは、日本初放送となる第3シーズンを放送中(2006年12月より)。
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[編集] 概要
アメリカン・コミックス出版社DCコミックの代表作である『スーパーマン』を原作としているが、これまでのスーパーマンの映像作品が原作同様にスーパーヒーローとしてのスーパーマンを描いていたのに対し、本作はスーパーマンとなる前の高校時代のクラーク・ケントを主人公に、超能力を持つことで苦悩する少年の恋と青春を描いている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
1989年10月、カンザス州の田舎町「スモールビル」に多数の隕石と一機の宇宙船が降り注ぐという事件が発生する。宇宙船の落下現場に偶然遭遇したケント夫妻は、その中から現れた裸の男の子をクラークと名付け、自分たちの息子として育てることとする。
それから十数年後、クラークは怪力や超スピード、頑丈な肉体といったスーパーパワーを持つ高校生へと成長していた。しかし、父であるジョナサンとの約束でそれらの力を人前で使うことを固く禁じられ、同級生たちからは「さえないヤツ」と馬鹿にされる日々を送り、片思いの相手であるラナ・ラングに対しても、彼女の持つ緑色の石(クリプトナイト)のペンダントの影響でまともに話すことも出来ず、ただ見守るだけであった。
だが、自分が地球人ではなく、隕石と共に落ちてきた異星人であると知ったクラークは、隕石の影響で多発する異常能力者や異常現象に対しての責任を自覚し、怪事件に立ち向かうのである。
[編集] 主な登場人物
- クラーク・ケント(演:トム・ウェリング、声:野島健児)
- スモールビルへ落下した宇宙船に入っていた少年。地球人を超える様々なスーパーパワーを秘めているがその全てが覚醒しているわけではなく、物語の進行にしたがって透視能力や飛行能力に気づくことになる。正義感が強く、スモールビルで多発する怪事件をそのスーパーパワーで人知れず解決する。
- ラナ・ラング(演:クリスティン・クルック、声:甲斐田裕子)
- クラークの同級生であり、憧れの女性。隕石落下事件で両親を失っており、おばによって育てられた。アメリカン・フットボール部のホイットニーというボーイフレンドがいるが、徐々にクラークと親しくなっていく。
- 原作でも登場するスーパーマンの初恋の女性。
- レックス・ルーサー(演:マイケル・ローゼンバウム、声:福田賢二)
- スモールビルを支配する大企業「ルーサー・コーポレーション」の社長の息子。父親のライオネルとの仲はあまり良好ではないが、その父がかなりあくどい手段で土地を取得したため、町の住民からの印象は悪い。9歳のときに隕石落下に遭遇した際に、頭髪が全て抜け落ち禿頭となっている。クラークに事故から救われたのをきっかけに、友人となる。
- 後にスーパーマンの宿敵となる悪の天才レックス・ルーサーその人であるが、この時点ではむしろ好青年である。なぜ彼が悪の道に走ったのか、というのも本作の謎の一つ。
- ジョナサン・ケント(演:ジョン・シュナイダー、声:加藤亮夫)
- クラークの養父。クラークのスーパーパワーの使用を禁じるなどかなり厳格に育てているが、それは息子を守ろうとする愛情から来ている。ルーサー・コーポレーションを嫌っている。
- マーサ・ケント(演:アネット・オトゥール、声:服部幸子)
- クラークの養母。かつては自分たちに子供がないことを悩んでいたが、クラークと出会って以降は本物の息子同然にクラークを優しく育てている。
- クロエ・サリバン(演:アリソン・マック、声:永田亮子)
- クラークのクラスメイトでスモールビル高校の学校新聞編集長。隕石落下事件以降スモールビルで多発する怪事件について情報を収集しており、超常現象に関する知識が深い。クラークに好意を抱く。
- 原作には登場しない本作オリジナルキャラクター。
- 第3シーズンでは、「ロイス・レーン」というペンネームでデイリー・プラネットに記事を書いた(ロイスはクロエの親戚だが、「ジャーナリズムには縁がない(ので借用しても問題ない)」とのこと)。
- ピート・ロス(演:サム・ジョーンズ三世、声:林勇)
- クラークのクラスメイト。クラークとは幼馴染であり昔から親友だったのだが、父の経営していた工場がルーサー・コーポレーションに乗っ取られた過去があるため、クラークがレックスと友人になったことは快く思っていない。クロエに好意を抱く。
- ドラマでは黒人だが、原作では白人だった。また、原作では後にラナと結婚している。
[編集] 隕石
クラークの乗っていた宇宙船と共に降り注いだ隕石(後に「クリプトナイト」と命名される。)は、地球人に様々な超能力を与える効果(これは本作オリジナルの設定)もあり、これによってスモールビルでは怪事件が頻発することになる。
この石はクラークにとって毒性があり、クリプトナイトの色によってクラークに対する効果も変化する。緑色のクリプトナイトはクラークを身動き不能し、赤色のクリプトナイトはモラルをなくす。
[編集] エピソード
- シーズン1
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邦題 原題 01. 「クラークの秘密」 Smallville 02. 「虫になった男」 Metamorphosis 03. 「怒りの炎」 Hothead 04. 「透視能力」 X-Ray 05. 「温もりを奪う男」 Cool 06. 「不吉な予言」 Hourglass 07. 「恐怖のダイエット」 Craving 08. 「レベル3の闇」 Jitters 09. 「脅しの切り札」 Rogue 10. 「姿なき侵入者」 Shimmer 11. 「偽りの握手」 Hug 12. 「パワー喪失」 Leech 13. 「魔のタトゥー」 Kinetic 14. 「レックスの過去」 Zero 15. 「死を呼ぶ花」 Nicodemus 16. 「小さなヒーロー」 Stray 17. 「死神になった男」 Reaper 18. 「ライバルは女王ばち」 Drone 19. 「報復のスケッチ」 Crush 20. 「衝撃のビジョン」 Obscura 21. 「嵐の予感」 Tempest (1)
- シーズン2
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邦題 原題 22. 「嵐のあとで」 Vortex 23. 「熱い視線」 Heat 24. 「打ち明けられた秘密」 Duplicity 25. 「赤い宝石」 Red 26. 「闇からの訪問者」 Nocturne 27. 「家族の過去」 Redux 28. 「もつれた絆」 Lineage 29. 「捕らわれたヒーロー」 Ryan 30. 「エリートの影」 Dichotic 31. 「ナマンの伝説」 Skinwalker 32. 「淋しい帰郷」 Visage 33. 「摩天楼の人質」 Insurgence 34. 「容疑者はジョナサン」 Suspect 35. 「死への跳躍」 Rush 36. 「兄と弟」 Prodigal 37. 「地下室の悪魔」 Fever 38. 「彼方からの伝言」 Rosetta 39. 「二人の異邦人」 Visitor 40. 「怒りの代価」 Precipice 41. 「かみ合わない歯車」 Witness 42. 「よみがえった少女」 Accelerate 43. 「天空からの呼び声」 Calling 44. 「運命の日」 Exodus
- シーズン3
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邦題 原題 45. 「大都会の闇で」 Exile 46. 「つかの間の和解」 Phoenix 47. 「憎しみの銃弾」 Extinction 48. 「地底へ招く者」 Slumber 49. 「止められない力」 Perry 50. 「その手に過去を」 Relic 51. 「操られた ラナ」 Magnetic 52. 「砕け散った心」 Shattered 53. 「親友の記憶」 Asylum 54. 「灰色のささやき」 Whisper 55. 「殺意のメール」 Delete 56. 「恐るべき接触」 Hereafter 57. 「暴走の行方」 Velocity 58. 「ゆがんだ愛」 Obsession 59. 「帰ってきた男」 Resurrection 60. 「未来からの叫び」 Crisis 61. 「博士との対決」 Legacy 62. 「解き放たれた真実」 Truth 63. 「封じられた悲しみ」 Memoria 64. 「聖なる剣」 Talisman
[編集] スタッフ
- 監督:デビッド・ナター
- 製作:マイケル・J・グリーン、ロバート・ハーグローヴ、マイルズ・ミラー
- 製作総指揮 :ジョー・ダヴォラ、アルフレッド・ガフ
- 音楽:マーク・スノウ
[編集] その他
- 朝日放送では、回によっては開始前に、黒バックで5秒間「この番組には、一部光が点滅する場面があります。ご覧になる際は部屋を明るくしてご覧ください」という注意文が表示されるときがある。