リンポポ川
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リンポポ川 | |
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延長 | 1600 km |
水源の標高 | m |
平均流量 | m³/s |
流域面積 | km² |
水源 | |
河口 | インド洋 |
流域 | 南アフリカ共和国・モザンビーク |
リンポポ川は、アフリカ大陸の内部に水源を持ち、東に流れてインド洋に注ぎ込む川である。全長は約1600kmであるが、資料によっては1770kmとしている物もある。リンポポ川は大きな弧を描くように流れており、水源から最初は北東へ向かい、途中から東に流れが変わっていく。最終的には南東方向に流れて海に注ぐ。
水源から最初の640kmほどは、南アフリカ共和国とボツワナ・ジンバブエとの国境となっている。この区域にはいくつかの断崖があり、それらを通過するために急流となっている。
主な支流にはオリファント/レタバ川(象川)がある。この川は河口があるモザンビークのシャイシャイ近くで合流する。オリファント川は船による航行が可能であるが、砂州があるので大きい船は満潮時以外航行できない。
リンポポ川の水は沈泥を多く含んでいて流れは遅い。雨が降る時期が限定されていてあまり水源として当てにならない。雨が少ない年だと水が流れている日が40日以下ということもある。上流の一部にはカラハリ砂漠なども含まれていて乾燥した地域が続くが、中流に入るとウォーターバーグ山塊や落葉樹林などがあり少数の人間が住めるような生態系ができている。下流は肥沃な土地があり人口も多いが、雨期の後の洪水が時々大きな問題をもたらす。特に2000年2月に起こった洪水はこの地域に壊滅的な影響を及ぼした。
南アフリカの北東端ではリンポポ川は大きな保護区に接している。約1400万人が流域で生活しており、その面積は413000km2に及ぶ。多くの人が生活しているため水の供給は需要に追いつかず、この地域に住んでいる人には貧困にあえぐ人が多い。また、干ばつなどによる作物の成長不良による飢餓や栄養失調も珍しいことではない。
ヨーロッパの人間ではじめてリンポポ川を訪れたのはヴァスコ・ダ・ガマの一行である。彼らは1498年にこの川の河口にたどり着いた。この地域に人間が住み始めたのはもっと古く、近郊では350万年前のアウストラロピテクスの化石が見つかっている。
リンポポ川はラドヤード・キップリングの『象の子供』という短編で有名となった。この作品の中でキップリングは「熱帯の木で飾られた大きくて灰緑色で脂ぎったリンポポ川」と記している。そこに「2色のニシキヘビ」が住んでいるとしている。