ワンダーモモ
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ジャンル | アクションゲーム |
対応機種 | アーケード[AC] PCエンジン[PCE] プレイステーション[PS] |
開発元 | ナムコ |
発売元 | ナムコ |
人数 | 1人 |
メディア | [AC] [PCE] [PS] |
発売日 | [AC]1987年2月 [PCE]1989年4月21日 [PS]1997年10月30日 |
エンジン | SYSTEM86 |
『ワンダーモモ』(Wonder Momo)は1987年2月に、ナムコ(現・バンダイナムコゲームス)から業務用に発表されたアクションゲーム。
「舞台劇『ワンダーモモ』上演中」という設定で進む横スクロールアクション。ロリコット星からやって来た正義の変身ヒロイン・モモを操作し、地球の平和を乱す悪の怪人軍団ワルデモンを倒していく。合成音声によるキャラボイス、舞台劇を模したステージデザインや演出、ヒロインのお色気、待ち構えるカメラ小僧など、特撮ヒーローショーとアイドルショーを融合したような、独特な世界観とノリが話題を呼んだ。全4話16ステージ構成。
目次 |
[編集] ストーリー
小劇場ナムコシアターで上演中の演目は、大人気のヒーローショー「ワンダーモモ」。地球の平和を守るため、ロリコット星からやってきた正義の味方、愛の戦士「ワンダーモモ」が、平和を乱す怪人軍団ワルデモンを相手に大暴れ!
[編集] 概要
8方向レバーとジャンプ&アタックの2ボタンでモモを操作。左右・正面の3方向にキャラの向きを変える仕様になっている。左右への方向転換の際には正面を介在してふり向くため、少々慣れがいる。敵を倒すとワンダーゲージが増加し、一定以上の時に特定のアクションを取ると、戦闘能力が倍増した「ワンダーモモ」に変身可能。1ステージにつき4エリアの構成で、各エリアでの固定のボスを倒すとステージクリアとなる。
[編集] キャラクター
- モモ
- ナムコシアターで大人気の舞台劇「ワンダーモモ」の主人公。格闘技が趣味のごく普通の女の子だがその正体は、地球の平和を守るため惑星ロリコットからやってきた愛の戦士。平和を乱す怪人軍団ワルデモンを倒すべく、キックを駆使して戦う。大胆な格好の割りに恥ずかしがり屋で、お邪魔キャラ「カメラ小僧」に写真を取られるとしゃがんでしまう。ちなみにモモ役を演じているのはナムコシアター一座の人気アイドル「神田桃」である。
- ワンダーモモ
- ワンダーパワーで変身したモモの戦闘時の姿。つむじ風に入ることで変身し、攻撃力・防御力・ジャンプ力が倍増。飛び道具「ワンダーリング」、「ワンダービーム」、「ワンダータイフーン」などの必殺技も使え、ダメージを受けた際ののけぞりがなくなるほか、カメラ小僧のフラッシュ攻撃にも耐えられるようになる。
- カメラ小僧
- 舞台最前列でカメラを構えてうろつくお邪魔キャラ。ステージの端々で現れては、「フォーカスチャンス!」の掛け声と共にカメラのフラッシュを浴びせ、モモを硬直させてしまう。
[編集] 怪人軍団ワルデモン
- モドキ
- 舞台下から登場する怪人。灰色の全身タイツを着込んだ、いわゆるザコ敵。
- クラブフェンサー
- 両手に巨大なハサミを備えた怪人。「カニカニ」の声とともに両手を突き出して攻撃する。
- サイクロン
- 上空に現れて攻撃を仕掛けてくる小型UFO。
- ジャグロック
- ワルデモン軍団のロボット。岩石を投げて攻撃する。
- クリスタルタワー
- 舞台下から生えてくる障害物。生えた後は弾をまき散らす。破壊可能。
- クロコダルマ
- 忍者の格好をした怪人。手裏剣を投げて攻撃する。
- シャモアン
- 格闘技を駆使する肉体派の怪人。必殺技は「旋風脚」。
- ティラノ
- 巨大な恐竜から作られた怪人。ブレスアタックを使う。
- アクロボール
- 球体状のボディを持つロボット。飛び跳ねて接近し、トゲのついたボディで体当たりをくらわす。
- キャノンポッター
- ミサイルを装備した怪人。動きは鈍いが、ミサイルを連発してくる。
- 吸血フラワー
- 舞台下から登場する吸血植物。
- マザークイーン
- 吸血フラワーの母体。舞台下から登場。
- ガードロボット
- ワルデモンのアジトを警護するロボット。侵入者にレーザーを撃って攻撃する。
- アマゾーナ
- ワルデモン軍団の紅一点で、モモの宿命のライバル。女学生に化けて待ち構える。剣術を使う。
- ターボノイド
- 巨大な巻貝に脚が生えたような怪物。脚を引っ込めた飛行形態時には一切攻撃が効かない、本ゲーム最大の難敵。
- 巨大タンク
- ワルデモンの要塞に配置された破壊不能の巨大タンク。
- モズー
- 怪人軍団ワルデモンの首領。宙に浮いていて一切攻撃しないが、破壊不能の巨大タンクを差し向けてモモを苦しめる。
[編集] 詳細
[編集] 画面説明
- バイタルメーター
- モモの体力を示すメーター。0になった時点でゲームオーバー。アイテムを取るか、ステージボスを倒すことで回復。
- ワンダーメーター
- モモのワンダーパワーを示すメーター。敵を倒すと上昇し、一定数以上で攻撃力・防御力・ジャンプ力2倍の「ワンダーモモ」に変身可能。変身中はゲージが減少し、0になると強制的に変身が解けてしまう。また、変身中は敵を倒してもゲージは増えない。耐久力のある敵やボスとの戦闘には変身が必須であるため、ワンダーゲージを温存しつつどのタイミングで変身を行うかが攻略のポイントとなる。
[編集] ステージ上のギミック
- つむじ風
- 舞台上にときどき現れるピンク色のつむじ風。これに入ることで自動的に「ワンダーモモ」に変身できる(正面向きでアタックボタン連打でも変身可能だが、ワンダーゲージが一定以上必要)。
[編集] アイテム
- カプセル
- 体力回復用(ゲージ2メモリ回復)と、必殺技発動用(技ごとにカプセルの色が異なる)の2種類がある。必殺技用のカプセルは変身中のみ出現。
[編集] 技(通常時&変身時)
- キック・しゃがみキック・しゃがみ開脚キック
- ジャンプキック・開脚ジャンプキック
[編集] 変身時のみの技
- ワンダーリング
- フラフープ状のリングを投げつける飛び道具。ザコ敵を貫通する。ボス敵に当たると跳ね返ってくるので、うまく受け取れば続投できる。しゃがみ投げをすると地面を転がっていく。一部の敵弾も破壊可能。ステージ端(舞台袖)まで飛んで行ってしまうと戻ってくるまで時間がかかる。
- ワンダービーム
- 一定時間、ワンダーリングの代わりに左右に光線を発射する。白&赤のカプセルを取ると使用可能。
- ワンダータイフーン
- 一定時間、体を回転させつつワンダービームを乱射する必殺技。回転中は移動不可だが、効果終了まで完全無敵でワンダーゲージの消費が止まる。黄&青のカプセルを取ると使用可能。
[編集] ステージ
- 第1話:恐怖! 怪人軍団
- 第2話:吸血フラワーの謎
- 第3話:狙われた女学生
- 第4話:変身! 最終決戦
[編集] 小技
つむじ風に入った瞬間ジャンプすると空中で変身し、「ヨッ、モモヤ!」の掛け声と共にボーナス5000点が入る(モモヤボーナス)。
ワンダーリングを投げ、ステージ端に消えてしまう前に逆方向にレバー横を入れつつアタックボタンを押すと、そのままUターンして戻ってくる。何度でも往復可能。
[編集] PCエンジン版の裏技
タイトル画面でモモが変身する瞬間にランボタンを押すとデバックモードに入り、面セレクトが可能。
デバックモード中にI・IIボタン同時押し+セレクトボタンで、モモのピンナップが見られる。
[編集] 移植版
- PCエンジン版
- 1989年4月21日に発売。容量の関係から、合成音声がカット、ステージ数、ステージ構成、一部の演出に変更が加わり、一定数のステージをクリアするごとにポエム付のビジュアルが挿入されるようになった。
- プレイステーション版
- 1997年10月30日発売の『ナムコミュージアムアンコール』に収録された。こちらは業務用を再現しているが、ワンダーリングの飛ぶ速度が微妙に早いなど、わずかだが業務用と異なる部分がある。なお、PS2では互換性の問題から正常に動作しない可能性がある。
- Wiiバーチャルコンソール版
- 2007年2月27日配信開始、要Wiiポイント600。配信されるのはPCエンジン版である。
[編集] 備考
開発中は『ワンダーママ』というタイトルであった。ゲーム仕様は不明。開発中に仕様が変化してしまいそれに伴いタイトルが変化することもあるが、この開発中タイトルからは本ゲームの内容は想像できない。
[編集] テーマソング
- 「ワンダーモモ」 歌:TAKA&まさごろ 作曲・作詞:弓達公雄 編曲:米米亮
- ナムコベストヒットパレード・ナムコゲームグラフィティvol.2収録。
- 「ワンダーモモーイ」 作詞、歌:桃井はるこ 作曲:弓達公雄 編曲:manzo
[編集] 関連項目
- 太鼓の達人 - 『ワンダーモモ』のテーマソングを収録。また、そのカバー楽曲「ワンダーモモーイ」も収録
- 桃井はるこ - 『ワンダーモモ』のテーマソングのカバー&アレンジ楽曲「ワンダーモモーイ」を歌唱
- 波留敏夫 - 元プロ野球選手。ロッテ時代、応援歌が『ワンダーモモ』のネームレジスト曲であった
- 突撃! ヒューマン!!
- NAMCO x CAPCOM