前田治脩

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前田　治脩（まえだ　はるなが、1745年 2月4日（延享2年1月4日）－ 1810年 2月10日（文化7年1月7日））は、江戸時代中期の大名。加賀藩の第11代藩主。父は第6代藩主・前田吉徳（治脩は十男）。母は吉徳の室・園田氏。幼名時次郎。初名は利有。第7代藩主・前田宗辰、第8代藩主・前田重煕、第9代藩主・前田重靖、第10代藩主・前田重教の異母弟。官位は正四位下・加賀守、左近衛中将。正室は前田利道の娘・法梁院。

[編集] 思いもかけぬ相続

吉徳の子ではあるが十男と序列は極めて低く、本来藩主の座などとても望めなかった、分家して支藩分立できれば御の字、そうでなければ確実に家臣に下がる身分であったため、当初は出家して越中で僧になっていた。しかし九人の兄たちのうち藩主を継いだ上の三人と前田利和、前田利順は亡くなり前田八十五郎もいないものとなっていたため、他に適当な相続人がおらず、彼が呼び戻されて還俗、明和8年（1771年）、兄・重教の隠居により家督を継いだ。この時金沢入りする際の道中記は非常に優れた日記として評価されている。

やはり実子に男子がなく、享和2年（1802年）、兄・重教の次男である前田斉広を養子として家督を譲って隠居し、文化7年（1810年）に66歳で没した。