原子番号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
化学および物理学において、原子番号(げんしばんごう、Atomic number)とは、ある原子について、その原子核の中にある陽子の個数のことである。電荷をもたない原子においては、これは原子中の電子の数に等しい。
元来、原子番号は周期表におけるある元素の位置を示す番号のことであった。メンデレーエフによって元素がグループ化されたとき、元素を厳密に原子質量順に並べるとミスマッチが生じた。ヨウ素(原子番号53、原子量126.9)とテルル(原子番号52、原子量127.6)は順番を入れ替えることによってより一層化学的性質に適合していた。
この不規則性は1913年にモーズリーによって説明された。彼は元素のX線回折スペクトルとその元素の周期表上の正しい位置との厳密な関係を発見した。のちに、原子番号が原子核の電荷と対応していることが分かっている。
原子番号は原子中の陽子と中性子の数の合計である質量数の概念と密接に関連している。