台湾人
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台湾人(たいわんじん)とは、日本においては、中華民国国籍を持つ人・台湾に住んでいる人のことをさす場合が多い。台湾では、昔“福建南部から来た人(閩南人や福佬人)”という意味もあるが、それは客家人と区別される場合もあり、また“中国国民党と一緒に来た人(外省人)”と区別する場合もあった。
台湾は17世紀まで、南島語族系の人々が支配する島であり、その後17世紀にポルトガル、スペインが支配した。しかしその後清国が進出し、台湾を福建省の一部とし、さらには一省と位置づけた。1894年からの日清戦争(中国では甲午戦争と呼ばれる)に清国が敗戦し、1895年の下関条約(中国では馬関条約)で日本が台湾を割譲させた。それ以降、日本政府は第二次世界大戦の敗戦まで約50年間、台湾を統治した。しかし日本の敗戦とともに国民党を中心とする多くの外省人が台湾に住み着き、日本時代から台湾にいた住民である本省人との間に、深刻な文化的差異をもたらした。その象徴的な事件が1947年2月28日に端を発する二・二八事件であり、外省人によって、すくなくとも2万人以上の本省人が虐殺されたという。両者の対立は現在に至るまで解消されていない。