問屋
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問屋(といや、とんや)
[編集] 一般的意味
- 卸売業者のこと。
[編集] 歴史上の意味
- 鎌倉時代に運送、倉庫、委託販売業を兼ね、後には、一般の商品も取り扱うようになった組織問丸に由来する。室町時代には問屋と呼ばれるようになり、やがて運送専門や卸売専門に業種分化しても、各々が問屋と呼ばれた。
- 江戸時代、領主と住人の仲介者として宿場町の自治行政を行うと共に問屋場を管理した町役人(宿場役人)の長。多くは本陣を経営した。
- 廻船問屋は江戸時代に至っても運送業と卸売業の性格を併せ持ったままであった。
[編集] 法律上の意味
- 問屋(といや) - 取次を営業としておこなう商人のひとつ。商法で、「自己ノ名ヲ以テ他人ノ為メニ物品ノ販売又ハ買入ヲ為スヲ業トスル者」と定義されている(551条)。一般的意味である卸売業は自己の計算で商品を買い入れているため、法律上の問屋(といや)ではない。問屋営業の典型例として、証券会社における証券の売買仲介(ブローカレッジ)があげられる。