嚮導艦
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嚮導艦(きょうどうかん、Flotilla leader)は、駆逐艦隊を指揮する旗艦。小型巡洋艦あるいは大型駆逐艦がその任に当たり、駆逐艦の場合は嚮導駆逐艦(きょうどうくちくかん、Destroyer leader)とのように呼ばれる。
嚮導艦は作戦室や無線室など艦隊指揮官用の旗艦設備を持ち、艦隊の指揮が行えるようになっていた。艦隊の旗艦任務は従来軽巡洋艦が担当していたが、1900年代初めに新たな設計の駆逐艦が増え艦隊の巡航速度が上昇すると従来の巡洋艦では艦隊の速度の歩調を合わせることができなくなり始め、嚮導艦として大型の駆逐艦が建造され、指揮任務を担うようになっていく。
駆逐艦が対水雷艇任務のみではなく多種の目的に使用されるようになり、通信技術の進歩で艦隊指揮能力も向上するようになると、全ての駆逐艦が艦隊指揮能力を持てるようになり専門の駆逐艦隊指揮艦の必要性は減少した。イギリス海軍で最後に建造された専門の嚮導駆逐艦は1936年のイングルフィールド(HMS Inglefield, D02)であった。その後の嚮導艦は姉妹艦と同じ設計が使用されるようになった。イギリス海軍では嚮導艦およびその指揮官は「キャプテン (D) Captain (D)」と呼ばれ、その煙突に色の帯が塗装され識別された。