国立印刷局
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国立印刷局(こくりついんさつきょく)とは、国営印刷所で、多くの国にある。
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[編集] 日本
独立行政法人国立印刷局(どくりつぎょうせいほうじん こくりついんさつきょく)とは、紙幣・切手・旅券・郵便貯金通帳・証券類・政府刊行物等の印刷を主に行う独立行政法人。東京都港区に本局をおく。
[編集] 沿革
印刷局に繋がる組織が出来たのは、1869年に長崎製鉄所に本木昌造の活版伝習所が作られたときに始まる。本木はのちに長崎製鉄所を離れ、新街私塾に移るが、長崎製鉄所に残った組は、長崎製鉄所が工部省に引き継がれた後、勧工寮となり、最終的に明治4年に創設された大蔵省紙幣司などと合併するなどいろいろあったのち現在形になるのは1875年、正院印書局が廃止されて大蔵省紙幣寮活版局となったのちである。1878年、印刷局に改称、1949年(昭和24年)6月1日から1952年(昭和27年)7月31日まで印刷庁(長は長官)と称したのち再び印刷局に改称、2003年4月、財務省印刷局を改組し今の形となった。
[編集] 業務内容
国立印刷局は、紙幣・切手・旅券・郵便貯金通帳・証券類・政府刊行物などの印刷を主な業務とし、印刷部門が担当している。その他に、製紙部門、出版部門、研究開発部門などがある。製紙部門では紙幣・切手・旅券などに使用する各種用紙の製造を行っており、出版部門では、官報・白書などの政府刊行物の編集や製造を行っている。また、研究開発部門では、偽造防止技術などの研究開発を行っている。
[編集] 関連項目
[編集] 海外における例
[編集] フランス
フランスにおける国営の印刷局の歴史は、ルイ13世治下の1640年に設立された王立印刷所に発する。ナポレオン皇帝時代は帝立印刷所、共和制では国立印刷所。1994年に国を100%の株主として会社化したが、2005年6月閉鎖。ローマアルファベットだけではなく、漢字など多くの文字を製作した。