失語症
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失語症(しつごしょう、aphasia)とは、脳出血や脳梗塞などによる脳の器質的な障害によって一旦獲得した言語機能(「聞く」「話す」といった音声に関わる機能、「読む」「書く」といった文字に関わる機能)が障害された状態。「聞く」「話す」「読む」「書く」全てが障害される。 また、構音器官の麻痺などによって構音に障害が生じる構音障害とは異なる。
失語症の分類は多くある。一般的に使われる分類では運動性失語(ブローカ失語、非流暢性失語)、感覚性失語(ウェルニッケ失語、流暢性失語)、混合性失語、全失語といった用語がよく用いられる。
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[編集] 失語症の種類
[編集] 運動性失語
「聴く」「話す」「書く」「読む」といった言語機能の内、理解面(「聴く」「読む」)と比較して表出面(「話す」「書く」)に低下のみられる失語をさす。
一口に運動性失語といっても症状の軽重はあり、ほとんど日常生活に支障のないレベルから、全く言葉を話すことが出来ないというレベルまで、人によって症状は様々である。 口部顔面失行・発語失行を高率で併発する。
[編集] 感覚性失語
「聴く」「話す」「書く」「読む」といった言語機能の内、表出面(「話す」「書く」)と比較して理解面(「聴く」「読む」)に低下のみられる失語をさす。
運動性失語と同様に、症状の軽重は人それぞれであるが、重度の場合、相手の言っていることを全く理解することができず、たとえ運動性失語を併発していなくても内容的に意味のあることを話すことは不可能である。
[編集] その他
失語症や、その他言語障害に対処する専門の職業に言語聴覚士(speech therapist、略してST)がある。失語症患者は言語機能に支障がでるため痴呆(認知症)と勘違いされやすい。しかし彼らは言語機能が失われただけで、人格や判断能力などは発症する前の状態と同じである。その点、彼らとのコミュニケーションには充分注意が必要である。
[編集] 関連項目
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