如意自在
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如意自在(にょいじざい)は、日本に伝わる付喪神(器物が変化した妖怪)の一種。
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[編集] 特徴
鳥山石燕による『画図百器徒然袋』で描かれている。ここで言う「如意」の本来の意味は、僧侶の持つ孫の手のような仏具だが、その如意が変化して生まれたものがこの妖怪である。頭部に如意を頂き、体形は人間に近く、指には鋭い爪を備えている。
本来の如意と同様、人の背中が痒くなったときに孫の手のように背中をかいてくれるが、人が油断していると鋭い爪で深い傷を負わされる羽目になる。
[編集] 考察
鳥山石燕より以前、古くは室町時代の『百鬼夜行絵巻』に如意が空を飛ぶ様子が描かれていることから、『画図百器徒然袋』中の多くの付喪神と同様、石燕がこれをもとにしてこの妖怪を描いた可能性が示唆されている。
[編集] 関連項目
[編集] 出典元
- 村上健司 『妖怪事典』 毎日新聞社、2000年、254頁。
- 水木しげる 『妖鬼化 5 東北・九州編』 Softgarage、2004年、132頁。