宇宙人解剖フィルム
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宇宙人解剖フィルム(うちゅうじんかいぼう - )は、1947年7月にアメリカのテキサス州ダラスのフォートワース基地内で行われたという宇宙人解剖過程の記録フィルムのことである。異星人解剖フィルムとも言われる。
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[編集] 概要
この映像はイギリスの音楽プロデューサー、レイ・サンティリによって世に出され、1995年8月28日に欧米で一斉公開となった(日本でのテレビ放映は1996年2月2日(フジテレビが購入)、後にビデオソフト化されている)。映像には1947年6月にロズウェルに墜落したというグレイ型の宇宙人を、医師たちが解剖する場面が映されている。ただし、いわゆるロズウェル事件とは時期が前後しており、分けて考えるべきだとの指摘もある。宇宙人についての映像が公開されたのはこれが初めてであり、大いに話題になった。
公開された映像は20分程度の無声・白黒の16ミリフィルムだが、当時の従軍カメラマンが撮影し保管していたというそのオリジナルは、20巻に及ぶという話もあった。
2006年に、映画Alien Autopsy(エイリアン・オートプシー。宇宙人解剖フィルムのパロディ作品)の特殊効果を担当した英国の彫刻家ジョン・ハンフリーが、当時のグレイ型宇宙人の製作に関わったと発表した。[1]
[編集] フィルムの疑問点
このフィルムの真偽に関する結論はまだ出ていないが、懐疑的な立場からは以下のようなさまざまな疑問が投げかけられている。
- サンティリは解剖が映っている場面のフィルムの年代鑑定を拒否しているため、本当に1947年に作成されたかわからない。
- 撮影した元「従軍カメラマン」の実在性への疑惑(これはその元「従軍カメラマン」だという人物のインタビュー映像が公開された後も消えていない)
- 20巻に及ぶというフィルムを軍が回収していなかったことへの疑問
- 映像の内容は特撮映像技術で再現可能であり、一部でいわれたような特撮だと一億円以上かかるという話も否定されている点
- カメラの設置状況・撮影方法が当時の記録フィルムのものとしては不自然である点
- ハサミの持ち方がまともな医師とは思えない点をはじめとして、医師の挙動に不自然な要素が少なくない点。
[編集] その他の宇宙人解剖フィルム
同時期に話題になったフィルムは、他に2種類ある。トルーマン大統領が映っているとされたフィルムと、宇宙人にテントで応急措置を施した際に撮影したというフィルムである。しかし、前者は見たという人物のコメントが二転三転している上に現物が公開されていない。また、後者は偽造に関わった人物たちがすでに名乗り出ている。いずれも、現時点で信憑性は低いと言わざるを得ない代物である。 また旧ソ連軍によって撮影されたとされる物も存在するがそれはとても本物とは思えない、あからさまな作り物であった。
[編集] 参考文献
- 皆神龍太郎 『宇宙人とUFOとんでもない話』ISBN 453402522X
- カーティス・ピーブルズ著、皆神龍太郎訳 『人類はなぜUFOと遭遇するのか』ISBN 4167651254
- ビデオソフト『宇宙人解剖フィルム 完全版 -ロズウェル事件48年目の真実-』
- ビデオソフト『宇宙人解剖フィルムPART.2 -あのフィルムを撮影したカメラマンがついに登場!-』