定期乗車券の払戻し方
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定期乗車券の払戻し方(ていきじょうしゃけんのはらいもどしかた)について解説する。ここではJR旅客鉄道各社の旅客営業規則、旅客営業取扱基準規程に基づき説明する。
民鉄の場合、JRと同じ扱いの社が多いが、必ずしも同じではない。
バスの場合は全く異なる計算方法である。
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[編集] JR旅客鉄道各社の場合
定期乗車券は、月単位の契約のため、払戻しも月単位となる。1ヶ月と1日使用した場合、2ヶ月使用したことになる。 購入金額から、使用月数分の定期運賃と払戻し手数料を差し引いた残額が払戻し額である。(注:九州旅客鉄道内各駅相互の場合はこの方法によらない)
- 計算式
- 購入額-使用月数運賃-手数料=払戻額
- 使用月数は、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の組み合わせによる。5ヶ月使用したときは、「3ヶ月運賃+1ヶ月運賃×2」が使用したと見なされる運賃である。
[編集] 買い替え・変更
払戻して新しい定期券を購入する。旧券の鉄道会社と新券の鉄道会社が同じ場合、同一鉄道事業者内での変更と見なされ、旬割(10日単位)による払戻しが受けられる。旬割払戻しを受けるには、新しい定期券を呈示する必要がある。使用期間のうち、1旬に満たない分は1旬に繰り上げる。旧券と新券の名義人は同一でなければならない。
これらの条件を満たさない場合、通常の払戻しとなる(月単位による計算)。
- 計算式
- 発売額-使用旬数分運賃-手数料=払戻額
- 使用旬数分の運賃の計算方法
- まず、発売日割額を計算
- 定期券運賃を割る。1ヶ月定期は30、3ヶ月定期は90、6ヶ月定期は180で割る。1円未満は1円単位に繰り上げ。
- その日割額を10倍にする。その額が1旬分の運賃
- 使用旬数をかける。
[編集] 駅の移転・廃止
駅の移転、廃止に伴う払戻しの場合、日数割による払戻しを行うことがある。
[編集] バス
定期券の発売金額から、往復運賃に経過日数を乗じた額を差し引き、払戻し手数料を引いた残額が返金される。
[編集] 払戻し人の身元確認
拾得した他人の定期券を不正に払い戻したりすることを防止するため、払戻しには身元が確認できる証明が必要である。運転免許証や学生証などを持参する。できるだけ写真が入っているものがよい。写真がない証明書の場合は、複数の証明書の提出を要求される場合もある。また、他人名義の定期券(例えば家族の定期券など)を払い戻す場合、委任状が必要な場合がある。払戻しに行く駅に、事前に問い合わせて必要な書類を確認しておいたほうがよい。