少女セクト
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『少女セクト』(しょうじょセクト)は玄鉄絢作の漫画作品。
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架空の女子校を舞台に、女の子同士で真剣に愛し合う少女たちの姿を描いている。成人漫画雑誌『コミックメガストア』2003年8月号から2005年8月号まで隔月で掲載された。また、番外編である「デイ・アフター・少女セクト」が2005年11月号に掲載されている。単行本はコアマガジンから全2巻発行されている。なお、掲載されたのは成人漫画雑誌だったが、単行本は成人用漫画の指定はされていない。描き下ろしとして、登場人物や持ち物などの設定。2巻には4コマ漫画、最終回の数年後の物語、思信と桃子の出会いの物語などがある。2巻には販売店によってメッセージペーパーが付いていた。それには描き下ろし漫画で新たに登場したキャラクターの設定が書かれている。
丁寧な作画と登場人物たちの粋なセリフまわしが特徴的。掲載された雑誌がマイナーな成人漫画雑誌であったにもかかわらず、インターネット上で評判となり、2巻はamazon.co.jpの書籍部門で売上2位にランクインするヒット作となった。
なお、学生寮である桜木寮が横浜市郊外にあるという設定になっているため、舞台の籠目女子学校は横浜市またはその周辺に存在するという設定になっていると思われる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
良家の子女が集う籠目女子学校の風紀委員会に所属する内藤桃子は、明るく面倒見が良い優等生。女子校にありがちな女の子同士の恋愛にも彼女はまったく偏見を持たないため、陰ながらカップルの成立を手伝ってしまうことも多い。そんな彼女はやがて、学校一のプレイガール・藩田思信を意識するようになる。美少女と見るや見境なく手を出す思信にあきれて苦言を呈する一方、桃子は時折、思信が発する鋭い一言に考えさせられるのであった。
ある日、桃子は思信とその崇拝者たちが住む家に、プリントを届けるが、そこで桃子は思信から愛の告白をされてしまう。逃げるように思信のもとから去る桃子。桃子もまた思信に惹かれていたのだが、まだ自分の気持ちに整理がつかず思い悩んでしまう。悩む桃子は親しく接してきた担任の女性教諭・隼砥教子と関係を持ってしまう。しかし、教子は病気のために桃子のもとから消えてしまう。
心の拠り所を失い、一人傷心のまま取り残された桃子の中で、思信に対する思いは次第に募っていく。そして、桃子は意外な形で自分の思信に対する思いの強さを実感することになる・・・。
[編集] 登場人物
[編集] 主要人物
- 内藤桃子(ないとう ももこ)
- 籠目女子学校風紀委員。母子家庭の出身だが、母は会社社長なので、経済的には恵まれている。真面目な性格で、人当たりが良く、頭の回転も速い。大食らい。女の子同士の恋愛にも偏見を持っていない。そのため、校内には桃子のファンは多い。自分とは対照的に子どもっぽい性格の隼砥教子と交際しているが、その一方で藩田思信にも惹かれていく。身長164cm。
- 藩田思信(はんだ しのぶ)
- 桃子の同級生。ある出来事がきっかけで桃子のことが好きになり、それ以来、桃子のことを慕っていた。だが、「来るものは拒まず」の性格で、自分を崇拝する美少女たちに手当たり次第、手を出しまくっている。本来、奨学金を得ている私生児のための寮となっている家に自分の崇拝者と共に住み、一種のハーレムを形成している。
- 以前は品行方正を絵に描いたような生徒だったが11話の麒麟とのエピソードがきっかけとなり今のような素行となった模様。
- 尊大で余裕があるように振舞っているが、本来は繊細な性格で、不断の注意力で慎重に生きている。身長169cm。
- 諏訪部麒麟(すわべ きりん)
- 思信の同級生で側近。思信の崇拝者であり、良き理解者でもあり、恋人でもある。時には、思信の召使のような振る舞いまでする。秀才で学校の成績は抜群。肌が黒く、趣味で額にビンディをつけているため、一見、インド人に見えるが、インド人の血は一滴も流れていない。身長167cm。
- 燕条寺真弥(えんじょうじ まや)
- 思信の同級生で側近。思信が寝ているときにキスしたことをゆすられ、思信の召使となり、思信と一緒に住むことになる。桃子の起こした事件がきっかけで実家から通うようになるがそのまま召使として付いていき、かなり後まで思信との関係は続いたようである。愛称まーや。身長162cm。
- 吉岡柴(よしおか まつり)
- 麒麟の後輩で同寮生。真面目で健気で良妻気質。麒麟に対しては甘えん坊で構ってもらいたくて色々と麒麟を困らせていた。
- 7話で麒麟と一線を越えた後は麒麟の古女房的存在となり思信たちのグループの一員となる。身長150cm
- 隼砥教子(はやと きょうこ)
- 桃子の担任で恋人。担当教科は数学。小さい時に、近所の年上の女性に誘われて肉体関係を持ったことが原因で、同性しか愛せなくなる。かなり子どもっぽい性格で、対照的にしっかり者の桃子と交際するが、病気のために学校を去る。その後、入院先で新しい恋を見つけたようである。身長174cm。
- 大神小百合(おおかみ さゆり)
- 思信の先輩。思信を手に入れようと卑劣な策略をめぐらす。美少女には目がない思信も彼女だけは苦手だったようである。出番は少ないが、ストーリーが展開する上で非常に重要な役割を果たしている。その少ない出番の中で最後に桃子に消火器で殴り倒される。身長170cm。
[編集] 籠目女学校生徒
- 鷹代紅緒(たかしろ べにお)
- 桃子の先輩で同じ寮。メガネをかけ、長髪。1m近くある巨大なぬいぐるみの眠りライオンがお気に入りで、いつも持ち歩く。身長148cm。
- 石動菖蒲(いするぎ あやめ)
- 紅緒の二つ下の幼馴染。マイペースで人付き合いが悪い。身長158cm。
- 狛井千鶴(こまい ちずる)
- 桃子と同級生で友人。髪型がポニーテール。桃子に恋愛相談するために寮にまで押しかけた。寮は姉と同室で、姉のことが好き。見ることが専門の舞台研究会に所属しており、脚本家志望。身長157cm。
- 狛井時雨(こまい しぐれ)
- 千鶴の姉。小さい頃から千鶴が好きで、彼女の気持ちを確かめるために一芝居打つ。身長164cm。
- 弓梢朋衣(ゆはず ともい)
- 転校生で、桃子達と同じクラス。当初は被服部に入部希望だったが鷲見に誘われ養蓄部入部。入部後は首輪をしている。身長143cm。
- 鷲見雛(すみ すう)
- 養蓄部部長の三年生。面食いで、多くの下級生をペットにしている。朋衣を養蓄部に誘う。身長168cm。
- 犬吠崎雪華(いぬぼうさき せつか)
- 桃子の先輩で同じ寮。怪力で脚立を片手で放り投げる。旦蕗が好きで、何度も告白するが断られている。身長152cm。
- 鳰旦蕗(にお あさふき)
- 桃子と同じ寮で雪華と同級生。桃子のことが好きだが告白できずにいる。自分を磨くことにはあまり興味がなく、雪華曰く爪が汚い。身長170cm。
- 葦切詩乃(よしきり うたの)
- 桃子達と同じクラス。喋ることはなく、ジェスチャーだけで生活する。身長156cm。
- 甲斐盟絵(かい ちかえ)
- 桃子達と同じクラス。メガネをかけ、髪をリボンで巻いている。詩乃とはルームメイトでいつも一緒にいる。彼女のためだけに行動し、話さない彼女の通訳のような役割もこなす。身長169cm。
- 佃嶋鳩子(つくだじま はとこ)
- 桃子の後輩。軽音楽研究会に所属、担当はドラム。秋と紀によくからかわれる。以前は吹奏楽部に所属しており、そのときの後輩には彼女のファンが多い。愛想がよく、あまり面識のない桃子のおでこにキスをするなど人懐っこい性格。身長158cm。
- 笠置秋、紀(かさぎ あき、のり)
- 鳩子の後輩。一卵性双生児のため、顔などがまったく同じ。その上髪型も同じにしているので区別がつかない。親と離れるために寮へと移り住む。共に身長151cm。
[編集] その他
- 湯瀬 花織(ゆぜ かおり)
- 桃子の転校先のクラスメイト。スタイルがいいことを隠すために三つ編みにメガネと地味な格好をしている。好きな食べ物は焼き鳥。
- 持田 苑子(もちだ そのこ)
- 花織とは幼馴染で、彼女と同じ学校。花織の事が好きだが言い出せずにいた。髪を編みこんでおり、毎朝30分かかる。
- 小林(こばやし)
- 思信が入社した化粧品会社の企画四課の課長でボス。ジャージやカーディガンなどのラフな格好をいつもしている。思信に甘く、アメ担当。
- 藤岡(ふじおか)
- 企画四課の課長補佐。体育会系で厳しく、ムチ担当。スカーフ、デニムをいつも身に付けている。柔道で鍛えた握力は胡桃の殻を握りつぶせるほど強い。自転車で通勤している。課長からはふーちゃんと呼ばれている。
- 佐々木(ささき)
- 企画四課所属で藤岡とは同期。夏でもレザージャケットを持ち歩く。
- 宮内(みやうち)
- 企画四課所属で藤岡の大学の後輩。はたからはとぼけているように見られるが、本人はいつも真剣。渉外担当で、山口というアシスタントがいる。
- 速水(はやみ)
- 企画四課所属。動きやすい服装を好み、髪を整髪料で固めている。趣味はスキューバダイビング。
- 岡崎(おかざき)
- 企画四課所属。南米育ちの帰国子女。いつもワンピースを着てくる。宮内とは顔見知りらしい。
[編集] 外部リンク
- Light Weight Lo-Tek Journal(作者の公式ページ)
- 少女セクト用語辞典