尿療法
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尿療法 (にょうりょうほう) は、尿を用いて病気を治したり健康を増進したりしようとする民間療法のひとつ。とりわけ、飲尿療法ないし自尿療法といった、「自分の尿を飲む」ものを言うことが多い。
尿は体内からの排泄物であるが、摂取した食物の残渣や腸内細菌などの塊である糞便と異なり、血液から作られた余剰物であり、体外に排泄されるまでは基本的に無菌のものである。成分的には水(98%)のほか尿素(アンモニア)、その他電解質といった血清と同じもので構成される。
体験談の類は多いが充分管理された研究はなく、その効能は未だ医学的に立証されるに至っていない。効能の要因としては、尿素説、抗体説、ホルモン説、喉センサー説、プラセボ(心理的効果)説などが提唱されている。
飲尿療法の行い方としては、排泄したばかりの尿をその場で飲むこと(尿は排泄直後から雑菌の繁殖が始まるため)。飲む尿は原則として自分が排泄したものに限る。飲む量は個人の体調とやる気によるが、朝一番の尿をコップ1杯分とするのが標準。飲むのに抵抗がある場合は水やお茶などで薄めて飲みやすくすると良い。
[編集] 注意点
- 尿道炎や膀胱炎など泌尿器系の感染症を発症している場合は二次感染の恐れがあるため避ける。
- 何かしらの薬物を服用している場合には飲尿は避ける(服用していても構わないとも言われる)。
- 飲尿開始後、一時的な下痢などの症状が出ることがある(こういった現象は「好転反応」と呼ばれる)。