山姫
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山姫(やまひめ)は、日本に伝わる妖怪。その名の通り、山奥に住む女の姿をした妖怪である。山女とも呼ばれる。
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[編集] 特徴
東北地方、岡山県、四国、九州など、ほぼ全国各地に伝わっている。
山の中で綺麗な声で歌を歌っていると言われるが、山奥に押し入ってきた男を襲い、生き血を啜るとも言われている。信州(長野県)の九頭龍山の本性を確かめるために山中に入った男が、山姫に遭って毒気を浴びせられ、命を落としたという逸話もある。
[編集] 考察
明治の末から大正初めにかけ、岡山に山姫が現れた例がある。荒れた髪で、ギロギロと目を光らせ、服は腰のみぼろ布を纏い、生きたカエルやヘビを食べ、山のみならず民家にも姿を見せた。付近の住民たちによって殺されたが、その正体は近くの村の娘であり、正気を失ってこのような姿に変わり果てたのであった。
各地に伝承されている山姫もまた岡山の例と同様、人間の女性が正気を失った姿とする説がある。