日和見感染
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日和見感染(ひよりみかんせん、opportunistic infection)は、健康な動物では感染症を起こさないような病原体(弱毒微生物・非病原微生物・平素無害菌などと呼ばれる)が原因で発症する感染症である。
他の疾患にかかっている、臓器移植等で免疫抑制剤を使用中である、あるいは加齢に伴う体力減衰等の要因によって動物の免疫力が低下すると、通常であればその免疫力によって増殖が抑えられている病原性の低い常在細菌が増殖し、その結果として病気を引き起こすことがある。すなわち日和見感染とは、宿主と病原体との間で保たれていたバランスが宿主側の抵抗力低下により崩れ、宿主の発病につながるものである。日和見感染を起こす病原体の中には薬剤耐性を獲得しているものも含まれており、いったん発病した場合にその治療に有効な薬剤が限定されることから、医学上の大きな問題になっている。
[編集] ヒトの主な日和見感染症
- 細菌性日和見感染
- 真菌性日和見感染
- カンジダ症 -- クリプトコッカス感染症 -- ニューモシスチス肺炎(旧カリニ肺炎) --等
- ウイルス性日和見感染
- ヘルペス -- サイトメガロウイルス感染症 -- 等
- 原虫性日和見感染
- トキソプラズマ症 -- クリプトスポリジウム症 -- 等
カテゴリ: 医学関連のスタブ項目 | 感染症