日立風流物
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日立風流物(ひたちふうりゅうもの)は、茨城県日立市に伝わる、可動・変形する大きな山車と、その上で行われる操り人形(からくり人形)芝居をいう。
山車が国指定重要有形民俗文化財、操り人形の操作などが国指定重要無形民俗文化財に指定されている。
かつては神峰神社(かみねじんじゃ)例祭(5月3日)で公開されていたが、1988年以降は、毎年4月の第2土曜と日曜に開催される「日立さくらまつり」で披露されている。
[編集] 山車
日立風流物に用いられる山車は、高さ15m、幅3-8m、奥行7m、重量5tの巨大なからくり式の山車である。山車の中には約10人の囃子方や約30人のからくり人形の操り方(作者と呼ばれる)が乗り込み、200人以上で山車を牽引する。
大きな山を背にした城郭の形を模した六層構造を持ち、第一層は囃子方や作者が乗り込む部分である。山車の正面の第二層から上を「館」と呼び、五層の唐破風造りになっている。「館」の第二層は大手門と呼ばれ、手前に倒れる構造になっている。第三層から第六層までは昇降機構(カグラサンと呼ばれる)によってせり上がった後に左右に開いて、大きな逆三角形をした五段のひな壇となり、操り人形芝居の舞台となる。
各段にはそれぞれ2-3体のからくり人形が配されている。人形芝居が終わると「館」は廻り舞台となって回転し、最初は山車の後部であった「裏山」を舞台として、また別の人形芝居が行われる。これらの操作は全て山車内部の綱によって行われ、同じく山車内部で演奏されるお囃子にあわせて演じられる。
この山車は笠鉾(かさほこ)とも呼ばれ、2005年現在、東町、北町、西町、本町の4台がある。