柴田亜衣
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女子 競泳 | ||
金 | 2004 | 女子 800m自由形 |
柴田 亜衣(しばた あい、1982年5月14日 - )は、日本の水泳選手で、2004年アテネオリンピック競泳女子800メートル自由形金メダリスト。身長176センチ。2006年10月現在、鹿屋体育大学大学院生、デサント社員、チームアリーナ所属。
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[編集] 人物・来歴
福岡県太宰府市生まれ。父親が転勤族で、3歳のころに北九州市、小学2年のときに徳島県美馬郡脇町(現美馬市)に移る。3歳の頃からそれぞれの地元のスイミングスクールに通い、水泳を始める。子供の頃は体育は苦手であったらしく、通知表は5段階評価で、2や3等が多かったという。この後も父親は転勤を繰り返すが、家族は脇町に残り単身赴任となる。
徳島県立穴吹高等学校を経て、2001年鹿屋体育大学に入学する。2005年3月に卒業後は、大学院に進み、同大学教授の田中孝夫コーチに指導を受け競技活動を続ける。
2004年の日本水泳選手権で選考基準を満たし、アテネオリンピックの競泳女子800メートル、400メートル自由形の代表となる。8月21日に行われた800メートル自由形で金メダルを獲得。オリンピックの女子競泳で日本人として金メダルを獲得したのは、彼女が史上4人目に当たる。女子自由形での日本のメダルは初めてとなる。800メートルのレースでは、スタートから一人抜けて出たロール・マナドゥ(フランス)を追いかける2番手集団であったが、残り50メートルで追いつき最後のラストスパートで逆転し金メダルに輝いた。レース直前にコーチに言われた「あわてず、あせらず、あきらめず」をレース中、心の中で繰り返していたという。ただ柴田が五輪前から注目されていた選手かと言えば決してそうではなく、どちらかというともう1人の代表である山田沙知子の方が注目されていた。まさに予想だにしなかった金メダル獲得だった。そして、柴田自身にとっては、この金メダルが「公式戦初勝利」だった。
水泳に対する意欲、集中力は並外れている。しかし本人は、あくまでも自分のペースを貫く姿勢を変えない。テレビなどのインタビューでも、「自分は頑固者である」ことを認めている。
2007年世界水泳選手権メルボルン大会では、女子400m自由形決勝に出場し、日本新記録で銅メダルを獲得。翌日に行われた女子1500m自由形予選でも日本新記録を樹立する。又、その翌日の同種目の決勝では、それをさらに7秒以上も更新する15分58秒55をマークし、3日連続の日本記録更新と共に、この種目でも銅メダルに輝いた。 金メダルが期待された女子800m自由形決勝では、6位という思いもよらぬ惨敗に終わったが、この悔しさも含め、柴田自身、この大会で得たものは大きかったようだ。今後も打倒ロール・マナドゥに向け、北京五輪での活躍が期待される。
[編集] 記録
- 日本選手権
- アテネオリンピック
- 競泳女子800m自由形:優勝(8分24秒54)
- 競泳女子400m自由形:5位(4分7秒51)
- 世界水泳選手権モントリオール大会(2005年)
- 競泳女子400m自由形:2位(4分06秒74、日本新)
- パンパシフィック水泳選手権ビクトリア大会(2006年)
- 競泳女子1500m自由形:3位(16分11秒13)
- 競泳女子800m自由形:2位(8分26秒41)
- 競泳女子400m自由形:優勝(4分7秒61)
- 世界水泳選手権メルボルン大会(2007年)
- 競泳女子400m自由形:3位(4分5秒19、日本新)
- 競泳女子1500m自由形:3位(15分58秒55、日本新)
[編集] 表彰
[編集] 外部リンク
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