歯根嚢胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
歯根嚢胞(しこんのうほう,radicular cyst)は、う蝕や慢性根尖性歯周炎に続発して発症する顎骨内の嚢胞。歯原性嚢胞の一種。類縁疾患として歯周嚢胞、歯根肉芽腫がある。歯牙根尖部及び歯根側方部に形成される。
[編集] 概要
歯根嚢胞は、歯根肉芽腫などの慢性根尖病変にマラッセ残存上皮が迷入増殖し発症するといわれている。顎骨内の嚢胞としての発生頻度はいちばん高く、下顎よりも上顎に多い。嚢胞の内容物として黄褐色の漿液や膿が認められる。細菌感染による急性炎症を起こさない限り著しい症状を示さないため発見が遅れることがある。
治療法としては、小さなものは感染根管処置で対処する。大きなものは観血的療法により嚢胞摘出を行い、必要に応じて抜歯、歯根端切除術を行なう。
[編集] 関連項目
カテゴリ: 歯科疾患 | 医学関連のスタブ項目