段日陸眷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
段日陸眷(だんじつりくけん、生没年不詳)は、鮮卑段部の首領である。
段日陸眷は、若いころ漁陽で売られて烏丸の大庫辱官の家内奴隷となった。諸部の首長が集会したとき、各部の首長たちはみな痰壺(たんつぼ)を持っていたのに、ひとり大庫辱官は持っていなかった。そこで大庫辱官は段日陸眷の口の中に痰を吐いた。段日陸眷はそれを呑みくだして、西に向かって天を仰ぎ「願わくは主君の智慧と福禄がことごとく我が腹中に移らんことを!」といった。
のちに漁陽で大飢饉が起こると、大庫辱官は段日陸眷に遼西にうつるよう命じた。段日陸眷は流亡の人々を集めて、強盛となっていった。
段日陸眷の在位年は不明であるが、死後に弟の段乞珍が位を継いだ。
カテゴリ: 魏晋南北朝時代の人物 | 中国史の人物