油赤子
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油赤子(あぶらあかご)は、日本の近江国大津八町(滋賀県大津市)に伝わる妖怪。
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[編集] 特徴
火の玉の姿で飛来して家の中へ入り込み、赤ん坊の姿となり、行灯の油を舐めると、また火となって飛び去っていく。
その正体は、ある油売りが死後に妖怪となった姿であり、生前に売っていた油が実は地蔵のもとから盗んだものであるため、地蔵の罰によって死後このような姿にされ、成仏できないでいるとされる。
鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』で語られている。
[編集] 考察
古来の田舎の行灯に用いられる油は魚油、それも精製したものではないことから、猫が魚油を好む姿を妖怪と見誤ったものとする説がある。
[編集] 関連項目
[編集] 出典元
- 村上健司 『妖怪事典』 毎日新聞社、2000年、18頁。
- 水木しげる 『妖鬼化 3 近畿編』 Softgarage、2004年、7頁。