清戸さく横穴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
清戸さく横穴(きよとさくおうけつ)は、福島県双葉郡双葉町大字新山にある横穴式装飾古墳。奥壁に人や動物、うずまきを描いた壁画が残されている。正式名称は清戸さく76号横穴墓。国史跡に指定されている。
目次 |
[編集] 装飾壁画の発見
清戸さく横穴は300基以上ある横穴墓群の一つである。昭和42年(1967年)11月、双葉町立南小学校の新築に伴う敷地造成工事のため、敷地内に存在していた横穴墓群の一部を発掘調査した際に76号横穴墓の奥壁からベンガラによって描かれた壁画が発見された。翌年には国史跡に指定され、現在は双葉町立南小学校の敷地内に保存されている。
[編集] 横穴墓の構造と壁画について
横穴は入口から奥壁まで3.15m、高さは1.56m、奥壁の横幅は2.34mである。壁画に描かれているものについてでは、正面左側の人物は冠帽や美豆良が見られ、袴を着用し靴を履いている。正面中央には渦巻文が描かれているが、これが何を表しているのかは分からない。渦巻文右側の人物は兜をかぶって左手を挙げており、その左側に馬を従えている。その他、弓矢を射ている人物をはじめ、イノシシ、鹿、犬などが描かれている。なお、この横穴墓の築造年代は7世紀前半と思われる。
[編集] 一般公開
清戸さく横穴は現在は覆屋の中に保存されており、維持管理の問題のため限られた日のみの公開となっている。公開日は4月・5月・7月・10月の第2日曜日で、9:00~12:00、13:00~15:00である。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 史跡・清戸さく横穴(双葉町教育委員会)