演奏
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音楽行為の中で、音を出す行為を演奏(えんそう)という。「奏」の文字はつくが、一般には楽器を奏するばかりでなく、歌を歌う行為も演奏に含まれる。
音楽行為は次の3段階を基本に考えられている。
- 作曲 - 演奏 - 鑑賞
このうち作曲とは音楽の次第を考案する段階であって、その内容を楽譜に記録することが多い。一方、鑑賞とは、音楽活動に能動的に参加することなく、他者の創造した音楽を聴く段階である。もちろん、3段階が揃わなければ音楽でないのでは決してなく、例えば鑑賞者のいない演奏はよくあることである。
現実には、この3段階が厳然と区別される音楽シーンもあれば、区分が判別しがたい音楽シーンもある。また、音楽シーンによって区分の場所が変化することがある。たとえば、作曲しながら演奏(即興演奏という)する、鑑賞者が積極的に演奏に加わるということはよく行われることである。クラシック音楽では書かれた音符に手を加えずに全くその通り演奏するのが普通であるが、ジャズではその場その場でいろいろな変化を与えながら演奏する。
演奏はそのジャンルに応じた規則にある程度従って行われる。この従い方への高低が再現性の高低となる。奏者の演奏技術的な問題から従えない場合もあれば、意図的に従わない場合もある。前者がつまり"演奏が下手"と呼ばれる状態であり、後者は"大胆なアレンジ"とか"表現"などと言われるものである。
聴衆は、まだ聞いたことのない音楽でも、演奏がどのジャンルに応じて行われるかあらかじめわかっていれば、そのイメージで演奏が行われると期待しているため、意図的に従い方を崩した場合、評価にばらつきが出ることがある。音楽のジャンルによっては、"偶然に頼る"とか"既存の制限から外れる"という規則もあり、このような演奏に対する評価はまた難しい。
人間の手によらない演奏は自動演奏と呼ばれる。