牛の首
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牛の首(うしのくび)は、都市伝説の一つである。
概要としては、「『牛の首』というとても恐ろしい怪談があるが、あまりにも恐ろしすぎる内容のため、誰も語りたがらない。ある学校の修学旅行中に、先生が冗談のつもりで話したところ、生徒が皆耳を塞ぎ、恐怖のあまり失神する者もいたという。」というものである。
そもそも「牛の首」という怪談自体存在しておらず、あまりに怖いらしいその怪談の内容を知りたいという好奇心によって流布してゆく。
「江戸時代(もしくは明治時代)に飢餓により人肉を食べるために、牛を食べているのだと思い込むために牛の皮を被せて人を食べた」など、内容がそれらしく伝えられることがあるが、これらはマンガからの大幅な引用が含まれていたり、歴史的整合性がないなどの理由で、都市伝説の研究者からは否定されている。
小松左京による同名、同内容の短編小説が実際に存在する。そこから流布したとされる説もあるが、小松によれば出版界にもともとそうした小咄があるとも云われ、その小咄を流布させたのが筒井康隆である、今日泊亜蘭がこの都市伝説を流布させたなどの説もあるため、真偽は定かではない。しかし、SF作家が噂の出所であるという点では一致している。
もともと「牛の首」自体には何の中身もない、いわゆるマクガフィンであるため、その内容や発祥に複数の説を持ち、広まってゆくという点が特徴である。