牡丹色

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牡丹色（ぼたんいろ）は濃い紫紅色を表す色名。

明治時代ごろに爆発的に流行した色で、牡丹の花のような華やかな紫紅色が女性たちに支持された。

英語でも牡丹にちなんだピアニーピンクという色があるが、こちらは華やかなピンク色である。

[編集] 日本と牡丹

牡丹はもともと薬用として中国から輸入された植物であった。中国の牡丹鑑賞熱が日本にも伝染することによって日本人も牡丹を愛好するようになったが、中国の花弁が花芯が見えないほど花弁が重なる牡丹に比べて、日本で愛好されたのはずっと単純な形をしたものであった。

絵画では仏教画などでは唐獅子、花札では猪、花鳥画では孔雀などと組み合わされて豪華な姿を誇っているが、その場合登場するのは濃紅の品種がほとんどで、色見本のような紫のものは少ない。おそらく古くから親しまれた「躑躅色」「紅梅色」「桃色」など赤系の花にちなんだ名との差別化を狙ったものであろう。