猫とねずみとお友だち
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猫とねずみとお友だち(ねことねずみとおともだち、Katze und Maus in Gesellschaft、KHM2)はグリム童話のひとつ。猫とねずみといっしょのくらし、猫とねずみのいっしょのくらしなどとも訳される。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
猫とねずみが一緒に暮らしていた。
冬を越すためにヘットを壷に入れて蓄えておくが、猫はどうしても我慢できなくなる。
猫は「名付け親を頼まれているので、留守番を頼む」とねずみを騙し、ヘットのところへ行くと、上皮の部分を全部なめてしまう。帰宅した猫にねずみが「なんと名前をつけたのか」と尋ねると、「皮なめ」と答える。ねずみは、変な名前をつけたもんだと言う。
後日、またしても我慢できなくなった猫は、また名付け親を頼まれたからとねずみを騙し、今度はヘットを半分なめてしまう。今度は何という名前をつけたのかとねずみに尋ねられた猫は、今度は「半分ぺろり」と答える。ねずみは、そんな名前は聞いたことが無いと訝しがる。
さらにもう一度、猫が名付け親を頼まれたと言うと、ねずみは疑いながらも見送る。猫はとうとう、すべてのヘットを平らげてしまった。今度はどんな名前をつけたのかとねずみが尋ねると、猫は「みんなぺろり」と答える。ねずみは、いよいよおかしな名前だと不審に思う。
やがて冬が来て、外で食べ物が見つからなくなったので、ねずみはヘットの壷のところへ行こうと猫を誘う。しかしヘットは跡形もなくなっていた。空っぽの壷を見てすべてを理解したねずみは、ヘットを独り占めしたことについて猫を責めようとする。しかし、その瞬間、猫はねずみに踊りかかり、「みんなぺろり」と飲み込んでしまう。