王向斉
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王向斉(おうこうさい・王薌齋1886年 - 1963年)は、中国の武術家。意拳の創始者。
少年時代に形意拳の代表的な達人であった郭雲深の閉門弟子(最後の弟子)となり、武術を学ぶ。 その後、南北をめぐって数々の中国武術を研究し、そのエッセンスを抽出して創意工夫の末に意拳を創始する。 実戦でのずば抜けた強さから当時、国を代表する達人「國手」であると人々から賞賛されていた。 比武(試合)においては、王がただ相手に軽く手を触れたように見える何気ない攻撃を繰出しただけで、 相手はまるで落雷に遭ったかのような衝撃を受けて倒れてしまったという。 また対戦相手は王の動きを目で捉えることができず、まるで顔が七つあるかのようにも見えたという。
王の著名な弟子には姚宗勣、澤井健一などがいる。
[編集] エピソード(武勇談)
16歳の時、武器を持った数十人の土棍(山賊)に襲われたが、王はこれを単身素手で立ち向かって撃退した。 後に王は「数が多い敵でも数人を倒せば、後は恐れをなして逃げる。」と述べている。
[編集] 参考文献
竇世明著『意拳・大成拳創始人王【コウ】斎伝』 ベースボール・マガジン社