禁葷食
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禁葷食(きんくんしょく)は、仏教の思想に基づくベジタリアン食のこと。
仏教においては、殺生を禁ずる目的から、動物性の食品を食べることを禁じられた他、葷と呼ばれるにおいの強い野菜類を食べることもさけられた。多くの場合、陰陽思想に基づく五葷(ネギ・ラッキョウ・ニンニク・アサツキ・ニラ)を避けるのが特徴である。精進料理に近いものがある。
大きな寺院などに行くと、「不許葷肉入山門」あるいは「不許葷酒入山門」という石碑が建っていることがある。
これは「葷肉の山門に入るを許さず」と読み、肉や生臭い野菜を食べたものは、修行の場にふさわしくないので立ち入ってはならない意味を示す。
なお、これと伝統的な穢れの思想が絡み合い、差別の原因になったことがあるので、この石碑自体が差別的な意味を持っているかのように語られることがあるが、この石碑自体は単純に肉食を禁じただけで、差別につながるものではない。
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