秋山耿太郎
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秋山 耿太郎(あきやま こうたろう、1945年- )は、朝日新聞社社長。日本高等学校野球連盟(高野連)最高顧問。
岡山県総社市出身。1968年京都大学法学部卒、朝日新聞社入社。
朝日新聞社東京本社政治部長、編集局長を歴任し、2001年取締役、2003年常務。2005年6月24日朝日新聞社社長就任。
朝日新聞が2005年1月12日に大々的に報道して、最終的に政治問題にまで発展した「NHK番組改編問題」について、同年9月に自社の取材不足ならびに一次情報とされる社内資料の外部流出を認めた。
その後、報道をめぐる不祥事が相次いだ箱島信一・前社長時の社内体制を一新すべく、朝日新聞社内に「信頼される報道のために」委員会(通称「信頼委員会」)を設立。2005年12月には朝日新聞社の改革案を発表したが、「こんなもので改革したつもりなのか」「ただ看板をかけ直しただけではないか」と、他のマスメディアや朝日新聞の読者からも厳しく批判されている。
2006年に入り、「ジャーナリスト宣言」という朝日新聞の広告を、総費用十数億円をかけ、系列局やメディアの枠を超えて大々的に展開する。そして、2006年3月24日に「信頼委員会」は「朝日新聞は読者から信頼を回復した」という最終結論を出した。
その矢先、薬物事件で執行猶予判決を受けていた秋山の長男が、執行猶予期間中に大麻を不法所持していたために2006年3月10日に再逮捕された。逮捕後の検査で長男が合成麻薬・MDMAを服用していたことも判明したため、東京地検は3月28日に麻薬取締法違反(使用)と大麻取締法違反(所持)の両罪で長男を起訴した。薬物事件の執行猶予期間中に再び逮捕されたことから、長男は実刑になる可能性が高いと見られる。
この事件が明らかになった2006年3月28日、秋山は「息子の愚かな行為に驚いております。本人がきちんと責任を負い、法に従い、罪を償ってほしいと思います」というコメントを発表したが、フジテレビが同日に報道するまで、この再逮捕事件は朝日新聞を含めた全てのマスメディアで一切報じられず、朝日の関係者によると社内のデスククラスすら今回の事件を知らなかったという。そのため、一部からは長男の薬物再逮捕事件の隠蔽疑惑が指摘されている。
また、これまで各種の薬物事件を糾弾し続けてきた朝日新聞社の広報部は「家族のプライベートな件なので会社としては関知していない」としている。
記者時代に、作家・太宰治の生家であり、東北地方有数の大地主であった津島家の興亡史を描いた「津島家の人びと」(ちくま学芸文庫 ISBN 4480085386)を著している(共著)。
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