童威
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童威(どうい)は中国の小説で四大奇書の一つである『水滸伝』の登場人物。
梁山泊第六十八位の好漢。宿星は地進星。渾名は出洞蛟(しゅつどうこう)という。意味は洞穴から出てきたミズチという意味で、泳ぎが達者なのと混江「竜」李俊の腹心中の腹心である為、そう名付けられたのであろう。童猛の兄で、ともに登場時は10代だったと思われる。兄弟とも李俊を大変慕っており、梁山泊に入ったのも李俊についていきたいが為のものであった。事実作中でも李俊がいれば必ず二人がくっついているため、出番や李俊のアシスタントとしての活躍が多い。しかし登場頻度の割りになんとも個性がつかめない兄弟で、大抵の登場人物に登場時などにしめされる容貌の特徴などが明記されておらず、台詞らしい台詞もほとんどない。また兄弟として登場した百八星には、皆、何かしら外見上、性格上の相違点が示されるが(それが作中生かされるかは別として)この二人にはそれも無いため、むしろ兄弟というより一卵性双生児と考えるのが自然かもしれない(そう設定している二次創作も多い)。どこまでも李俊に着いて行く直向な性格と、その無個性振りが逆に読者の興味をそそるのかそこそこの知名度、人気はあるようである。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。