線形化 (第一原理バンド計算)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第一原理バンド計算において線形化(せんけいか)とは、固有値問題を解くための手法の一つである。
全電子を扱うバンド計算手法であるAPW法において、その解くべき行列要素に求めるべきエネルギー固有値が含まれている問題を解決するために、線形化(Linearization)が行われた[1]。
線形化は、基底関数に対して行われる。1 Ry程度(参考:バンド計算での単位)の狭いエネルギー領域では基底関数が含む解くべきエネルギー固有値を排除した形(線形な表式)にすることが出来る。但し、この線形化に伴いゴーストバンドの問題が生ずる場合がある。
[編集] 参考文献
[1] O. K. Andersen, Phys. Rev. B12 (1975) 3060.