義眼
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義眼(ぎがん)とは、人工の眼球のこと。
眼球が萎縮して視力を失った場合や、眼球を失った場合に眼窩や眼瞼の形状を正常な状態に保つ目的で用いられる。
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[編集] 種類
- 義眼 - 眼球が萎縮している場合に用いられる眼球の上にかぶせるタイプと、眼球が欠損している場合に用いられる半球状のものとがある。主にオーダーメイドで製作されるが既製品もある。
- 外装用義眼 - 眼窩部分が欠損している場合に用いられる。
- 有窓義眼 - 眼球摘出手術などの際に、一時的に用いられる義眼。穴の開いた透明なプラスチックでできており、浸出液を排出できるようになっている。
- アイバンク用義眼 - 死後の美容上の観点から用いられる。通常の義眼とは異なり、レディメイドで装着感は考慮されていない。燃える素材が使用される。
[編集] 医療以外の目的で使用される義眼
[編集] 祭礼用
仏像などの目として使用される義眼。
[編集] 剥製用
目は腐りやすく保存には向かないため、剥製を作る際にガラスやハードプラスチックで作られた義眼が用いられる。 動物の特徴に合わせた、リアルな色や形状をしている。
[編集] ぬいぐるみ用
一部のぬいぐるみの目には義眼が用いられる。 素材はガラスやプラスチックで、半球に布地に固定するための突起の付いたものが主に使用される。 剥製用の義眼とは異なり、あまりリアルさは求められないため、ボタンで代用する場合もある。
[編集] 人形用
ドールアイとも呼ばれる。スーパードルフィーなど、ヘッドにアイホールが開いているタイプの人形の目には義眼が用いられる。 素材はガラスやプラスチック・シリコンで、形状は球形・半球・楕円などがある。ヘッドに専用の接着剤で貼り付けて使用する。