芸能科音楽
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芸能科音楽(げいのうかおんがく)はかつての国民学校の科目の一。国民学校令施行規則によると「芸能科音楽ハ歌曲ヲ正シク歌唱シ音楽ヲ鑑賞スルノ能ヲ養ヒ国民的情操ヲ醇化スルモノトス」と目的を定められた。それまでの唱歌に変わり、総合的な音楽を教えるようになった点で現代の音楽 (教科)のもとになったといえる。また、芸能科の他の科目、国民科などの他教科との連絡もはかられるようになった。
[編集] 変更点
それまでの唱歌科とはさまざまな面で変更があった。以下にまとめる。
唱歌の目的は「徳性ノ涵養」であったのに対し、「国民的情操の醇化」という、より芸術的なものに変わった。
教科書はそれまで文部省著作の教科書と文部大臣の検定を経た教科書が並存していたが芸能科音楽では国定の『ウタノホン』、『初等科音楽』、『高等科音楽』に一本化された。
鑑賞が正規のカリキュラムとなり、レコードが使われるようになった。そのため、文部省から各学校に教科書の収録曲と観賞用の曲が入ったレコードが配られた。
楽典を教えるようになった。和音の教育が重要視されるようになった。
歌唱においても従来尋常小学校では単音の教材しか教えられなかったが、初等科でも合唱曲、輪唱曲を教えるようになった。
器楽が教えられるようになった。