袖引小僧
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袖引き小僧(そでひきこぞう)は、妖怪、或いは伝説上の生物。埼玉県南部付近に伝承が残る妖怪である。
[編集] 容姿
- 下記の行動のとおり、姿を見せずに道行く人の足止めをして悪戯するような行動をすることから容姿は不明であり、存在を表現するために便宜上「小僧」の名を使っているようである。また、少女の姿で現れるという伝承もある。
- 妖怪画家・漫画家水木しげるのイラストでは、黒い体に子豚のような顔をしたユーモラスな妖怪の姿で描かれており、一種の妖精のような雰囲気である。また、水木の故郷である鳥取県境港市には、水木の妖怪画を立体化したブロンズ像が多数設置された「水木しげるロード」という商店街があるが、ここに袖引き小僧の可愛らしいブロンズ像が設置されていて、ドワーフのような印象を受ける。
[編集] 行動
- 夕暮れの帰宅を急ぐ者の袖をクイと引く。振り向くが誰もいない。気を取り直して歩き出そうとするとまたも手がクイと引かれる。このような、単なる足止めをして楽しむような愉快犯的な行動の伝承が多く、特にこれ以上の危害を加えた等の話はない模様である。
- 怪談話などでは、直接手首を掴まれて引かれる、或いは袖を引かれたので振り返ると女の子だった等の噂話や伝承も残っている。
[編集] エピソード
- 映画村内の特定の場所を通過すると何者かに手や袖を引かれると言われ、物の怪の仕業ではとの噂があった。