複利
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複利(ふくり)とは、複利法によって計算された利子のことで、利子を元金に組み入れる方式で利子に利子がつくことを言う。重利(じゅうり)とも。 投資などでは得た利子を元本に組み入れることにより、元本を増やすことで次に受け取る利子が増える事になり雪だるま式に利子が増えていくことになる。
逆に金貸しの場合には借金が雪だるま式に増えていくことになり、貸金業法で禁止されている。 しかし、ヤミ金業者などは違法に複利を行っており、多重債務者を生み出す原因になっている。
[編集] 複利法の解説
10,000円を元金として、10%の月利とした場合に、複利法だと以下のようになる。
10000+1000(10000の10%は1000)=11000
- 次の月は、この11,000円(元金と利子を組み合わせた額)を新元金として計算。
11000+1100(11000の10%は1100)=12100
- 次の月は、この12,100円を新元金として計算。
12100+1210(12100の10%は1210)=13310
このように、3ヵ月後には3,310円の利子がつく。
対して単利だと、3ヵ月後は3,000円の利子であることから、複利は単利に比べ310円分が増加することになる。
[編集] 制度上の欠陥
貸金での複利は法律で禁止されているが合法的に実質上の複利が行われている場合がある。 借換を悪用して期日になると借金の元本と利子に相当する金額を他社から借金させて返済させ、期日がくるとまた他社から借金させて返済させることで実質上の複利返済になってしまう。
悪徳業者は借換をすると利子が安くなると言って借換を勧めるが実質上は複利になっているので、借換後の金利が1%程度安くなっても実質上の支払額は減っていないどころか増える場合すらある。 最悪の場合には毎月のように業者間で借換のたらい回しにされ多重債務に陥る。
[編集] 関連項目
- 単利 - 元金のみを利子の対象とするもの。複利の対。
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