謗法
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謗法(ほうぼう、ぼうほう)は、日本の仏教界隈で使われる用語である。
「誹謗正法」の略であると言われ、仏教の正しい教え(正法)を軽んじる言動や物品の所持等の行為を指す。
語の基本的意味としては仏教各宗派とも共通ではあるが、どの行為が「誹謗正法」に当たり、どの行為があたらないかについては、宗派によって、また極端な場合には人によって異なる解釈をしている。
自宗に対する積極的な批判や攻撃・弾圧などのみを謗法と呼んでいる宗派もあり、他宗の本尊を拝むことを謗法としている宗派もあり、他宗に少しでも関連した物品の所持や儀礼行事への参加まで何もかも謗法としている宗派もある。
また、妙楽大師の十四誹謗の説に依拠して、「わが宗のどんな高僧や大檀那と称される人でも凡夫である以上完璧はありえず、日々、無数の謗法を犯しているのである。ましてや高僧でも大檀那でもない自分ごとき者は、信仰に対する慢心や油断等を厳に慎んでいかねばならない」といった内省的観点からこの言葉が説かれる場合もある。
[編集] 十四誹謗(じゅうしひぼう)
- 憍慢(きょうまん)
- 懈怠(けたい)
- 計我(けいが)
- 浅識(せんしき)
- 著欲(じゃくよく)
- 不解(ふげ)
- 不信(ふしん)
- 顰蹙(ひんじゅく)
- 疑惑(ぎわく)
- 誹謗(ひぼう)
- 軽善(きょうぜん)
- 憎善(ぞうぜん)
- 嫉善(しつぜん)
- 恨善(こんぜん)
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