足軽大将
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
足軽大将(あしがるたいしょう)とは、日本の戦国時代に、戦国大名のもとで足軽隊を率いた部将及びその職のことをいう。足軽頭ともいう。
室町時代まで足軽は工作兵的な役割であった。応仁の乱以降、合戦における将兵の軽装化が進み、足軽が主力のひとつとして活躍するようになり、戦国時代を迎える頃には合戦の集団戦化が本格化・大規模化し機動性ある足軽の役割は益々重くなっていった。特に足軽は訓練された長槍・弓・鉄砲の足軽隊が組織され主力軍として活躍するようになり、戦国大名の家臣である者が足軽大将に任じられ、足軽隊を率いて活躍するようになり、総大将たる大名、侍大将に次ぐ地位を有し、配下である足軽小頭をはじめとする兵を率いた。このような活躍の中で、次第に足軽大将の地位も向上し、戦国時代後期における足軽大将の家禄は、おおよそ200石から500石程度で中級の武士として認められる存在になった。